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樋口久子が語るゴルフスイング練習法と恩師・中村寅吉

樋口久子が語るゴルフスイング練習法と恩師・中村寅吉


(日本経済新聞11/7/19の樋口久子氏のコラムから引用)男女を問わず、最近はティーチングプロなどコーチに見てもらっている選手が多い。いいコーチに巡り合うことはすごく大事だ。
全米オープンを制したR・マキロイはジュニア時代からずっと同じ人に師事していると聞くし、先日の日医工女子オープンに勝った上原彩子さんも新コーチとの出会いが大きかったという。

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私には、中村寅吉先生というすばらしい師匠がいた。(中略)
「おまえ、もっと右足の親指に力を入れろ」。見えない足指の動きまで指摘された時は、何てすごい先生なんだろうとびっくりした。
(中村先生は)何か発見があるとすぐに教えてくれた。「バックスイングで、もっと体を回せ」。私は腕力がないから、体重移動を最大限生かして飛ばそうとした結果、今のスイングにたどりついた。
変則といわれるけれど、米ツアーで一緒に回ったM・ライトに、「あなたのスイングは素晴らしい。磁石のように(インパクトに)戻ってくる。マグネティックスイングね」と感心された。
(中略)プレッシャーのかかる場面でプレーしていると、一時しのぎの応急処置などを施し、知らず知らずスイングが微妙に狂ってくる。
渡しの場合は、優勝してもショットが悪かったら月曜日にすぐ先生の元に駆けつけ、スイングチェックをしてもらった。きっちり修正して、迷路に入り込むことがなかったから、第三者の目を持たない他の選手に差をつけ、何連勝もできたと思う。
(自分に合っていないコーチに教わると)間違った方向に進み、遠回りしかねない。(以下略)

チャコこと樋口久子さんのコラムです。樋口プロは国内の女子プロゴルファーの第一人者と言ってよいと思いますが、先生が中村寅吉さんだったんですね。

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中村プロは18ホールをパターだけで回り、イーブンパーだったかアンダーパーだったかは忘れましたが好スコアを出しました。

ドライバーもアイアンも使わないんですよ! 信じられません。

ちなみにパターが壊れて危険ですので、真似はしないでください。

中村寅吉さんは先年亡くなられました。

さて、そんな中村プロに真剣に教えてもらった樋口さんですが、見えない右足の親指に力を入れろ、というのですからこれも驚きです。

アドレスの前傾が浅くなっているとか、飛球線に平行に構えていないというのなら見て分かりますが、親指とは。レベルが違いますねー。

バックスイングで体を回す

次に、中村プロの「バックスイングでもっと体を回せ」というアドバイスについて。これは正確不動法のゴルフスイングとは違いますね。

飛距離を出さなければ競争の激しいプロツアーで勝つことは難しいです(ただし不可能ではありません)。そのため、プロはどうしても深く捻転をしたゴルフスイングが必要になります。

ただ、スイングが大きくなればなるほど、正確なショットを打つのは難しくなるのです。

そこで、当サイトの正確不動法は、正確さを優先してトップの位置を通常のスイングでいうハーフスイングにしています

ただ、正確不動法もボディターンによるスイングですので、体はしっかり捻転させますが、体をもっと回そうと意識する必要はありません。

やはり、プロの世界で勝つには、深く捻転して球を飛ばす必要があるのでしょう。

樋口プロが体重移動を生かしたのも、やはり飛距離を稼ぐという狙いがあったのだと思います。

ただ、この点も正確不動法では体重移動は意識しません。

プロでもスイングが狂う

さて、樋口プロのような名選手でもプレッシャーがかかると、スイングが狂ってくるんですね。一打を争っていると、どうしても良いショットを打たねばという気持ちになります。

他の選手がイーグルやバーディーを取れば、なおさらです。

すると、例えば球筋がスライス気味になっていれば、手首を返したり意識してインパクトのタイミングを変えたりして球筋をコントロールしようとしてしまいます。

そうしたことからスイングが狂ってしまうのだと思います。

正確不動法ではリストターンは使わない、トップの高さはハーフスイングの位置、トップの位置で左腕は飛球線と平行などとルール化してあります。

これも、ラウンド中に迷いが生じてスイングが狂ってしまうのを防ぐための対策なのです。

正確不動法はいわば人間を機械化するようなスイング理論です。そのため堅苦しさがあるかもしれませんが、こうした方が心理面の悪影響を受けずに済むのです。

ところで引用記事中にアメリカの選手から「インパクトに磁石のように戻ってくる」と感心されたとあります。これは私たちアマチュアゴルファーも追い求めたいところですね。

いつも安定してインパクトでアドレス時のクラブフェースの状態を再現できれば、毎打ナイスショットを打つことができます。

もちろん実際にはそうはいきませんが、樋口プロはそれに近い状態だったのだと思います。

なにしろ樋口さんは、球が曲がらないのでバンカーに捕まることが少ない、だからバンカーショットをほとんど練習しなかったというプレイヤーですから。

正確不動法の目指すところもこのマグネティック・スイングですね。

第三者にチェックしてもらう意義

優勝してもスイングがおかしければ先生にチェックしてもらうというのもすごいですね。優勝して慢心しないところがさすがだと思います。

そしてこまめに修正すれば、実力も安定します。

いくら名選手でも、自分のスイングがおかしくなっていることにはなかなか気づかないと思います。

タイガー・ウッズも長年指導を受けたブッチ・ハーモンとたもとを分かち、オンプレーン・スイングを重視するハンク・ヘイニーとスイング改造に取り組んでいました。

ブッチについていたときのウッズは、ダウンスイングで状態が沈み込み、軌道もループを描いていました。そのため、ひざに故障を抱える彼にはヘイニーコーチのスイングのほうがあっていると私は思っていました。

そして、スイング改造に成功して確かメジャーでも勝ちましたから、いよいよタイガーの黄金時代が続くかと思いました。

しかし、スキャンダルの後、原因はわかりませんがウッズはヘイニーとの契約を解消しました。

そして、彼は一人でスイング改造に取り組んでいましたが苦戦していたようです。その理由はやはり、自分をチェックしてくれる人がいなかったからでしょう。

その後ウッズは新たなコーチと契約しています。まだ故障があってウッズも本調子ではありませんが、彼はまた強くなるのではないかと思います。なぜなら非凡な素質があるからです。

というわけで、やはりどんな選手でもコーチに客観的なアドバイスをしてもらうのがよいのでしょう。

ただ、樋口さんがおっしゃるように、自分に合わない指導を受けていても時間を浪費するばかりか、遠回りしそうです。生活がかかっているプロにとっては死活問題です。

選手にとってもコーチを選ぶのは大変そうですね。そういえば昨日、ANAオープンゴルフトーナメントで16歳の伊藤誠道(まさみち)が上位にくい込むみごとな活躍をしました。

彼は丸山茂樹のコーチだった内藤雄士プロに師事しているようです。

素直によいコーチのアドバイスを受けるのが、マキロイのように大成するために一番良いのかもしれませんね。

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