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水巻善典が語るタイガー・ウッズの素顔

水巻善典が語るタイガー・ウッズの素顔


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(日本経済新聞12/1/24の水巻善典氏のコラムから引用)米ツアー参戦2年目の1995年から2006年まで、フロリダ州オーランドのアイルワースに住んでいた。
ご近所さんにはマーク・オメーラやペイン・スチュワート(故人)、ジョン・クック。そして大学時代からオメーラと親しかったタイガー・ウッズが97年にマスターズを初制覇した後、故郷カリフォルニアから引っ越してきた。

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彼らとはよく一緒に練習した。タイガーのゴルフは桁外れで、我々より軽く30-40ヤードは先に飛ばす。
こんな言い方は失礼かもしれないが、ジャンボ(尾崎将司)さんや青木功さん、グレッグ・ノーマン、ニック・ファルドと回っても手が届く気がしたのに「いくらジタバタしても、タイガーにはかなわない」と思ったものだ。
練習ではクラブの入り方が機械のように寸分の狂いもない。同じボール回転数、同じ弾道の高さでずっと打ち続ける。素晴らしい身体能力や集中力、精神力。
人種差別への反骨心もあるはずで、ゴルフに対するエネルギーが満ちあふれていた。たぶんジャック・ニクラウスのメジャー優勝回数(18回)を破るのが自分の使命だと思っている。
「スーパースター」のタイガーだが、私にすれば「普通のお兄ちゃん」という印象。みんなで集まったときなども、私の息子たちと他愛のない話で盛り上がっていた。
ゴルフはすごいが、どこにでもいる人間だとおもって僕も接していた。人前だと「タイガー・ウッズ」を演じていたが、2人きりだと純粋なゴルファーの素顔を見せる。
ある日は練習中にウエッジ、6番アイアンでリフティングして浮いた球をふりかぶって打ち、快打を披露してくれた。
びっくり顔の私を見ると、今度はドライバーのヘッドの上でボールを弾ませ、そのまま湖に向かってナイスショット。「ハッピー?」と笑いかけてきた。
しかし巨額の富を生み出すタイガーの周りには欲望が渦巻く。ペインが飛行機事故で亡くなり、父アールさんも死去。オメーラやクックも転居して、良き相談相手だった兄貴分がいなくなると、だんだん変な道にそれていった。
度重なる故障に不倫スキャンダル、離婚…。泥にまみれたヒーローは、メジャー優勝から遠ざかり「ニクラウス越え」にも黄信号がともり始めた。
ただ、昨秋の来日時に会話を交わした彼からは”憑きもの”が落ちたように感じた。
「子供とは会っているよ」と話、以前の姿に戻った気がした。12月にはツアー外競技ながら2年ぶりの優勝。気持ちの上でも、戦う準備が整ってきただろう。
私は、今年はタイガーがまた米ツアーで優勝ツアーを重ねると思っている。若い頃のように勝ちっぱなしというわけにはいかないだろうが、2008年全米オープン以来のメジャー優勝も果たせるのではないか。

水巻プロがタイガーについて詳しく語っています。素顔のタイガーを見られる貴重な記事だと思います。

私もタイガーの圧倒的な強さと攻撃ゴルフに魅せられた一人なので、今誰のゴルフを一番見たいか、と聞かれれば、やっぱりタイガーなんですよね。

タイガーのフロリダの家は、テレビでも紹介されていました。もちろん豪邸で、パターを調整するための一室まであります。そしてなぜか日本の和式便器があったように思います。

というのも彼は大の日本好きだからです。彼のプライベートも放送されていましたが、遊園地ではしゃいだり、テレビゲームをしていました。

そういえばウッズはレーシックで視力を矯正しましたね。このような素顔を見ると、やはり水巻さんのおっしゃるように、普通のお兄ちゃんでした。

PGAのツアープロともなると、互いにライバルです。そのため、よほど親しくなければ一緒に練習はしないのかと思いましたが、そうではないんですね。

それにしても、オメーラやスチュワートのような一流プロよりも40ヤードもアウトドライブ(遠くに飛ばす)するのですから、信じられません。

40ヤードといえば、プロでも2番手は違うでしょう。水巻さんがかなわないと思ったのも納得がいきます。

正確なスイング

そして、飛ぶだけでなく、機械のように毎回同じクラブの入り方をしたとあります。そして回転数も弾道も同じ。これでは誰もかないません…。

グレッグ・ノーマンも、ゴルフを始めた日に300ヤード飛ばし、調子がいいときは180ヤードくらい先だったと思いますがそこにボールを入れる籠を置き、アイアンで打つと毎打籠に入れることができた、と語っています。

まったくもってプロは次元が違うと思います。

ウッズは筋トレなどで体を鍛えあげていました。集中力も並外れています。まさに最強のゴルファー、ゴルフに勝つためのマシンという感じでした。

私も当然、ニクラウス越えをすぐに達成するだろうと思っていました。しかし、彼は左膝に故障を抱えており、そのためにそれまで師事していたブッチ・ハーモンからコーチを変えたり、スイング改造をしていました。

勝手に想像すると、幼少時代からアールさんに厳しくゴルフを教え込まれ、練習には励んでからなのですが、彼はゴルフで挫折を知らなさ過ぎたのかもしれません。

そのため、故障やスイング改造(改造すると最低数カ月はゴルフがおかしくなるのが普通です)が大きなストレスだったのかもしれません。

その上、周囲からは当然勝つことを期待される。これは苦しいでしょう。

相談相手がいなくなった

ウッズは一年に何十億円も稼ぎ、お金を狙っていろんな人が寄ってきたでしょうから、その中でまっとうで居続けるというのは難しいと思います。

そのうえ、スチュワート・ペインは飛行機事故で亡くなったんですね。アールさんも病気で亡くなりました。特にアールさんは父親としてウッズを叱ってくれる人でしたから、アールさんがいなくなってしまったことは大きかったと思います。

そして親友のオメーラも、クックも転居してしまったので、いよいよ相談相手がいなくなったというわけです。

どうも人間というのは、若くして富や名声を得てしまうと、その後の人生が難しくなってしまう人が多いように思います。そうならないためには、親身になって相談に乗ってくれる人がやはり重要なはずです。

ウッズも近くにそうした相談相手がひとりでもいれば、スキャンダルや離婚にはならなかったかもしれません。

今後に期待

しかし、水巻さんのおっしゃるように、傍から見ても最近のタイガーは、何か吹っ切れたような気がします。ゴルフの調子も上がって来ました。最近もPGAの試合で2位に入っていました。

あのロリー・マキロイを猛追撃し、以前のタイガーチャージを思わせたそうです。

故障には悩んでいるそうですが、まだ30代です。ゴルフは40代でも存分に戦えますから、ニクラウス越えも可能だと思います。

水巻さんのおっしゃるように、私も今年はタイガーが再び魅せてくれるのではないか、と期待しています。

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