2012年CATレディース最終日 全美貞が優勝、スタック&チルトの感想
(日本経済新聞12/8/20の要旨)関西オープン選手権最終日は初日から首位を走った武藤俊憲が完全優勝した。ツアー通算5勝目。
13番から3連続ボギーをたたき金享成(韓国)に並ばれたが、18番でバーディーを奪い、1打差で振り切った。
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1番(パー5)の第2打でドライバーを握って2オン。バーディー発進した池田勇太だが「その後が続かなかった」。
18番(パー5)のグリーン上で、4メートルのバーディーパットを打つ前に武藤は小田享キャディーと確認し合った。「いい音をさせて終わろう」。ラインを決めたら、迷わずにパターの芯でヒットするのが今週のテーマの一つ。
外れてもプレーオフがある。腹を決め、「思ったところに構えてストロークするだけ」。左に少し曲がるラインをきれいに沈め、苦しんだ末に5勝目をつかんだ。
ボールやウエア契約などを一新した今季は、海外挑戦の機会も増え「チェンジ」の年と位置付けている。全英オープンでは一人、外国勢にまじって練習ラウンド。
初日を6位発進し3度めの出場で初めて予選突破した。(要旨終わり)
復調の池田
まず正確なショットと緻密なコース戦略、あとはジャンボ尾崎を思わせるダボダボズボンとぶっきらぼうな語り口が持ち味の池田勇太です。彼は確か手首だったと思いますが、故障に悩んでいたこともありました。
最近はどうもショットの調子が思わしくないようですが、最近は調子を上げてきました。このコース、1番からパー5なんですね。ここでイーグルやバーディーをとれれば波に乗ることができます。
池田もみごとに2オンに成功しました。イーグルはなりませんでしたがきちんとバーディーを取れました。
たいした調子ではなかったとぶっきらぼうに語ったそうですが、ということは本調子が出れば優勝を重ねていけそうです。
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パターの芯で打つ
武藤俊憲の今週のテーマは、パターの芯で迷いなく打つというものだったそうです。どうしても上位争いの中でプレッシャーを感じながらパットをすれば、いろいろ考えてしまうものですが、あえてそうしないための対策だったのかもしれません。
中部銀次郎さんも、窓が開いている内に打てとおっしゃっています。あまり考えすぎてタイミングを逃すと、逆に悪くなってしまうというわけです。
また、芯で打つというのはパッティングでもとても重要です。アイアンなどと同じで、芯で打つことではじめて正しく打てるようにパターは設計されているからです。
とはいっても芯で打つのがなかなか難しいのではありますが…当サイトの正確不動法をパットでも実践すると、かなり効果があると思います。体の軸がまったくぶれないからです。
外れてもプレーオフがある、という安心感?もプラスになったのでしょうか、見事にバーディーを取って勝利しました。
海外
武藤プロは今年の全英オープンでは大健闘でした。ただ一人外国勢にまじっての練習というのは、普通は向こうでは日本人選手同士で誘い合って練習に行くんでしょうかね。
そのほうがもちろんリラックスしてプレーできるでしょうが、あえて武藤は厳しい環境に身をおいたわけですね。予選突破はみごとでしたが、後半に少し崩れて72位でした。
でもこれは次に繋がる成果です。予選を通るだけで大変ですから。
ちなみに週刊新潮で読んだ記事によりますと、武藤選手は専属トレーナーを全英に連れていきませんでした。一方の外国選手は、マネジメント会社と契約し、コーチや専属キャディー、トレーナーなどでチームを組んで乗り込むそうです。
あの激戦を制するためには、日本選手もそうしたチーム力が必要なのかもしれないと思いました。そういえば16年のリオでのオリンピックでは、ゴルフが正式種目に採用されます。
五輪はもともとの精神は国というものを表に出さないことになっているそうですが、今は良い悪いはともかくとして国同士の対抗戦という意味合いが強くなっています。
日本も総力を挙げてゴルフに挑むでしょうが、どれだけ選手をサポートできるかも問われることでしょう。
CATレディース
続いて女子ツアーの最終日ですが、韓国のジョン・ミジョン選手が8バーディーという好スコアで逆転優勝しました。
ちなみに大箱根カントリークラブはパー73という珍しい設定でした。
重心を低くすることでショットが改善した斉藤愛璃ですが、最終日はパー、7位でした。でも予選落ちを繰り返していたことを考えますとはるかによくなっています。
ジョン選手はアドレス、バックスイング、頭の動きと、パッティングについて考えすぎて打てなくなっていたそうです。そこで、見えたラインをただ打つ、というシンプルなやり方にしたところ、この好調さにつながりました。
そういえば石川遼もパットの不調に悩んでいるようで、それだけ奥が深いといえます。
ジョン選手は副賞の約500万円のショベルカーを大震災の被災地に寄贈してくれるそうです。これはとてもうれしいです。
スタック&チルト
ところで先日、最近話題の「スタックアンドチルト」というゴルフ理論の本を立ち読みしてきました。タイガー・ウッズもこの考えを取り入れてゴルフが復活しました。
ざっと立ち読みしただけなので間違いがあったらご容赦ください。読んでみた感想は、これまでのゴルフ理論からするとかなり異質といいますか、特徴的だということです。
基本的に左一軸スイングといういわれるゴルフスイングのやり方のようです。体重移動は行わず(といいますか意識せず)、体の中心に体重を置いておくというのは、正確不動法のゴルフスイング共通すると思いました。
また、これまでの理論では、スイング軌道が打ち出し方向を決め、フェースの開きが曲がりを決めるというものでしたが、スタック&チルトでは打ち出し方向が曲がりを決めるそうです。
このあたりはまるで考えが異なるために、じっくり読まないといけないと思いました。
タイガーだけでなく多くのゴルファーがすでにこのやり方を採用しているようで、プロの体験談も書かれていました。
解説は江連忠プロです。写真などが多く掲載されてわかりやすい本でしたが、この方法を体得するのはなかなか大変だろうなとも思いました。
なにしろかなり厚い本ですし。ダウンスイング以降での体の動きがかなり違うのも印象的でした。
このスタックアンドチルトの効果は、最近のウッズの復活ぶりを見ても一目瞭然です。ただ、アマチュアゴルファーが体得するには相当の練習が必要なゴルフスイング理論だと思いました。
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2012年8月29日 | コラム , プロツアー情報 , 国内女子 , 正確不動法以外のスイング理論|コメント(2)
コメント
ご無沙汰しています。
「スタック&チルト」の本を読みました。「正確不動法」との違いを私のブログに纏めましたので、よろしければご覧下さい。
(ついでにスイングドライブも買いました。この評価は、また後日に)
2012年10月17日 10:18 AM | ムーゾン
それは面白そうですね!早速読ませて頂きます。
2012年10月18日 9:03 AM | いぬはちろう(管理人)