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飛ばないことをアドバンテージにするゴルフスタイル

飛ばないことをアドバンテージにするゴルフスタイル


(「銀のゴルフ」から引用、抜粋)中部銀次郎は飛ばなかった。「競技生活を通じて私のドライバーの平均飛距離はキャリーで220。ランを入れてもせいぜい240(ヤード)ぐらいのものでした」

日本アマを争うほどの男達は皆中部を凌駕する飛距離を誇っていた。だが中部はそれをうらやましいとは思わなかった。

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「少年時代から体が弱くそれを心配した父親がゴルフを勧めたというのが私のゴルフの出発点でしたから」飛距離はもって生まれた肉体の力だとあっさり割り切ることが出来た。

だからその分フェアウェイウッドやロングアイアンの練習には人一倍力を注いで自分のスタイルを築き上げていった。

その中で不思議な発見を中部はする。「飛ばないのはアドバンテージではないか、と思うようになりました」。中部とまわる他の選手たちは一度でもアウトドライブされたら沽券にかかわるとドライバーを振り回す。

「つまり、心が飛ばしに奪われスイングバランスを崩し、その結果ボールを曲げてトラブルにつかまってしまうんです」

あるいは仮にフェアウェイを捉え中部を大きくアウトドライブしたとしても、「私が長いクラブで先にグリーンを捉えると、とたんに同伴プレーヤーの”心が波立つ”のが分かりました」

自分は短いクラブで打つのだから中部よりもっと内側につけなければいけない。「そんな自縄自縛に陥って勝手にミスをしてくれるんです」

本当は私のオンした位置など関係なくグリーンセンターを狙っていくべきなんですが…」

やがて中部は確信する。飛ぶ人には飛ばない人が想像しているよりはるかに大きな不安や悩みがあるのだと。「(中略)飛ばないことが私にとっては最大の勝因のひとつだったんです」
(引用終わり)

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フェードヒッターの中部銀次郎

中部銀次郎さんはあまり飛ばなかったのですね。中部さんはフェードヒッターだったのですが、フェードはドローやストレートよりも飛距離が出ませんので、それも理由だったのかもしれません。

アマチュア日本一を目指す人たちが相手ですから、やはり飛ばし屋も多かったはずです。

一般的には飛距離を出せるロングヒッターの方が、スコアメイクには有利です。しかし、自分よりも飛ばせるゴルファーをうらやましいと思わず、かえってそれを自分の強み、アドバンテージにしたところが中部さんの素晴らしいところだと思います。

中部さんは体が弱く、飛距離が出ないのは仕方がないと割り切ったそうです。このようにさっぱりと割り切れるところが、彼の強さの秘訣だと思います。

セカンドショットに磨きをかける

そして、その分フェアウェイウッドやロングアイアンをたくさん練習されたそうです。これらのクラブの上手さが、自分をアウトドライブした選手よりもピンそばにつけられた秘訣かもしれません。

やはり飛距離にこだわる選手は、ドライバーを一番練習するはずです。一方、ドライバーで飛ばすことにこだわらなかった中部さんはセカンドショットでのロングアイアンなどに習熟され、かえって飛ばし屋よりも遠い位置からグリーンに確実に乗せたのでしょう。

これでは、飛距離に自信を持っている選手も確実にいやな気分といいますか、プレッシャーを感じるはずです。ここがゴルフの面白いところです。

自分より先に打つ選手がいいところに打てば、その後で打つ選手はどうしても重圧を抱えます。心が波立つのは無理もありません。

そして、無理にベタピンを狙っていき、結果はグリーンにも乗せられないということになってしまうのです。

もちろん、中部銀次郎さんがフェアウェイウッドやロングアイアンで正確なショットを打てたからこそ、飛距離が出ないという不利さをかえってアドバンテージにできたのです。

飛ばす選手がスコアを落としてしまう矛盾

それにしても、中部さんをアウトドライブ(飛距離で勝つこと)した選手も、もし安全にグリーン真ん中を狙っていけば、中部さんよりも短いクラブで打てるのですから、ミスをしなくてもすんだかもしれません。

しかし、先に打った選手がグリーンにみごと乗せれば、次に打つ自分はピンそばに寄せようとしてしまう、というのがゴルフのメンタル的な難しさです。

また、飛ばしを追求してドライバーの練習を多くしていると、どうしてもそれ以外のアイアンやアプローチ(寄せ)などはおろそかになりがちです。

そのため、アイアンなどへの苦手意識もミスを誘ったかもしれません。

私はこの話を読んで、とても勇気付けられた気がしました。私のご紹介しているオリジナルスイング法「正確不動法」も、飛距離を抑えてショットの正確性でスコアアップを目指すものだからです。

また、ドライバーで飛ばすにはやはりある程度の体格や筋力、柔軟性、それと多くの練習量が必要です。

私の敬愛するプロゴルファー、グレッグ(グレグ)・ノーマンはゴルフを始めたその日から300ヤード飛ばせたそうですが、これを真似できる人はそうはいないはずです。

そのため、身体能力などに恵まれていないと飛ばし屋になることは難しいともいえます。

しかし、中部さんのように飛ばせなくても、日本一のアマチュアゴルファーになれるんだ、という事実は、あえて飛ばしにこだわらなくても、スコアアップできるという自信を私たちに与えてくれると思うのです。

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