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2010年全米オープンが開幕1 タイガー・ウッズと石川遼

2010年全米オープンが開幕1 タイガー・ウッズと石川遼


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(日本経済新聞10/6/13から引用、抜粋)

男子ゴルフの今季メジャー第2戦、第110回全米オープン選手権は17日から4日間、ペブルビーチ・ゴルフリンクス(カリフォルニア州)で行われる。

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4月のマスターズで約5ヶ月ぶりに試合に出場したタイガー・ウッズ。ショット、パットとも決して好調とはいえなかったが、復帰戦としてはまずまずのゴルフで4位、優勝争いにも加わった。
しかし次戦のクウェイルホロー選手権は、1996年のプロ転向後では6度目の予選落ちを喫した。
翌週のプレーヤーズ選手権は首痛のため最終日に棄権。その直後には04年から指導を受けてきたハンク・ヘイニー氏がコーチを辞任すると発表した。
昨年11月末の不倫スキャンダル発覚から吹き荒れる逆風が、凪に転じるまでにはまだ時間がかかりそうだ。
首痛は、磁気共鳴画像装置(MRI)検査の結果、関節炎と診断された。
全米オープンでは00、02、08年大会と3勝、2位が2回。左ひざの激痛をこらえ、ロッコ・ミーディエイトとのプレーオフを制した一昨年の熱闘は記憶に新しい。
00年にはAT&Tペブルビーチ・ナショナルプロアマにも勝っている。得意コースは、復活Vを飾るには格好の舞台だ。
世界ランク1位の座は、フィル・ミケルソンに脅かされている。思い出深い「カリフォルニアの至宝」ペブルビーチで、再び輝きを取り戻せるか。
世界ランク
1位 タイガー・ウッズ
2  フィル・ミケルソン
3  リー・ウェストウッド
4  S・ストリッカー
5  ジム・フューリク
6  イアン・ポールター
7  アーニー・エルス
8  ルーク・ドナルド
9  ポール・ケーシー
10  R・マキロイ
46  石川遼
51  藤田寛之
55  池田勇太

実はこの記事を書いている時点で全米オープンはすでに終わってしまっているのですが、いつもどおり結果を知らないという前提で書いてみます。

舞台はペブルビーチ。その名の通り海に面したリンクスコースで、18番ホールなどはコースの横がすぐ海で、ショットを曲げると崖から海に落ちてしまうこともあります。

実は今年もフィル・ミケルソンが18番でティーショットを曲げて、左側の崖に落としてしまいました。

海沿いなので風も強いです。

また、マスターズの舞台のオーガスタはラフがないコースですが、2010年はラフが新たに作られました。それに比べて、このペブルビーチはラフも深く、選手たちを苦しめます。

タイガー・ウッズのマナー

さて、私の好きなプロゴルファーであるタイガー・ウッズですが、せっかく左膝の故障を乗り越えたと思ったらスキャンダルが出てしまいました。

私はウッズの私生活には興味がないものの、真面目でストイックな彼のイメージが崩れてしまったのはやや残念です。

とはいえ、タイガーにはゴルフで活躍してもらえば私は十分ですが、ゴルフの方でも調子はいまいちです。

また、以前にも書きましたが、スキャンダルが発覚する前から、クラブで地面を叩いたり、ショット後にクラブを放り投げたりするマナー違反が目立ちました。

これはよくありません。スポーツ選手である以上、マナーは守るべきです。その意味で、最近はあまりタイガー・ウッズを応援する気になれません。

タイガーの首痛ですが、関節炎が原因だったということで、一安心です。やはりゴルフは首にも強い負荷がかかりますので、故障はやむをえないと思います。

特にタイガーのようなパワーヒッターは、それだけ強いエネルギーが体に影響します。彼も以前よりさらに筋肉質になっていますが、やはり34歳という年齢も関係しているかもしれません。

タイガーのコーチ

当サイトでもご紹介しましたが、ハンク・ヘイニーがタイガーのコーチを辞任しました。辞任の原因はわかりませんが、ウッズはコーチなしで行くようです。

ただ、タイガーは上記のマナー違反やラウンド中に汚い言葉を発したこともあるように、セルフコントロールが十分でないと思います。

そうした選手こそ、自分を客観的に見て適切なアドバイスをくれるツアー・コーチが必要だと思うのですが…。

ちなみにツアーコーチは、当然ですが選手ほどゴルフが上手くありません(選手より上手ければ、自分が試合に出ればよいのですから)。

それでは何のためにコーチが必要かといえば、やはり選手を第三者の立場から観察して、スイングの不備を指摘したり、練習法を考案したりするためだと思います。

いかに優れた選手でも、自分のスイングを自分で批判することは難しいです。

その点タイガーは、コーチなしで戦うわけです。今後彼がどれだけ活躍できるかによって、その是非が明らかになります。

タイガー・ウッズと石川遼

08年のミーディエートとのプレーオフはすごかったですね。ショットを打った後、痛さに顔をしかめて足を引きずっていたタイガーの姿を思い出しました。

あの後、左ひざの負担を少なくするスイング改造にハンク・ヘイニーとともに取り組んだのですが、そのヘイニーが去った今、タイガーは一人でスイングをつくらないといけません。

マスターズはギャラリー(パトロン)が上品な階層の人たちなので、タイガーにも罵声や野次は浴びせられませんでした。一方、今回のペブルビーチは違います。

そうなると、ただでさえ最難関ともいえるコースを戦略するのに心身を消耗するだけでなく、ウッズはそういったストレスとも闘うことになります。

記事にあるように、フィル・ミケルソンはマスターズも制覇して世界ランキングで1位に迫っています。一人での戦いを貫くタイガーの試金石となりそうです。

続いて石川遼です。

(日本経済新聞10/6/13から引用、抜粋)

石川遼のメジャー出場は5度目になるが、全米オープンは今回が初めてだ。2年続けて国内予選で失敗。賞金王に輝き、世界ランク(現在46位)を50位以内に上げることで、切符を手にした。
マスターズでは2年連続で予選落ちし、涙に暮れた。全米オープンのコースセッティングの難しさは4大メジャー随一といわれ「僕の中では一番難しいセッティング」。
(全米オープンでは)フェアウェーは狭く蛇行し、ラフはくるぶしがすっぽり埋まるほど深いのが常だ。グリーンも硬く、速い。
今季の石川は国内でも難コースで苦戦している。日本プロは2日目にダブルボギー、トリプルボギーをたたき78で3年連続予選落ち。ツアー選手権では4日間で4つのダボが響き15位。
「これだけラフが深いと、(入れたときに)焦ってしまう。ゲームプランを立て直す精神力が必要」と話した。
飛距離アップを目標とする今季、平均飛距離は295.14ヤード(ツアー4位)と3ヤード近く伸びている。半面、スイングのタイミングが狂うとOBや深いラフにつかまるリスクも抱える。
コーチの父・勝美さんは「トップの切り返しがバラバラだったけれど安定してきた。今はインパクトの形を合わせるのが課題」という。
石川も「左肩が開かない」「体が起き上がらない」「手先を使わない」よう注意している。
「ラフを怖がって、スイングが縮こまることはしたくない。今までやってきたことを貫き通したい。飛ばそうという強い気持ちで打っていけば、一回り大きくなれる。」ある程度曲がるのは覚悟。
「100ヤード以内とグリーン回り。(ウェッジ2本とパターの)3本のクラブで高いパフォーマンスを見せれば、いい結果も」

(引用終わり)石川遼は全米オープンは初出場なんですね。マスターズは惜しくも1打足りませんでしたが、その悔しさをばねにバンカーショットなどを猛練習したそうです。

石川はマスターズ優勝を目標に掲げていますが、コースの難しさでは全米オープンを一番だと捉えています。

マスターズのオーガスタはグリーンが鏡のように速く、アーメンコーナーでは風が読みづらいなどの難しさがあるそうですが、ラフが少ないです。

一方、全米オープンでは強風とコースの横にある海(海越えもあります)、そして深いラフという点で確かに難易度がすごそうです。

特に強風は、石川が高い球を持ち球としているだけに、影響が大きそうです。

風が強い上に狭いフェアウェーとなると、風を読み間違えたり打つ瞬間に風の強さが変わったり、また少し曲げただけで深いラフにつかまってしまいます。

一打ごとに神経のすり減りそうなコースですね。

石川遼が難コースで苦戦

次に、今季の石川遼は難コースで苦戦しているという点について。やはり石川は攻撃ゴルフを目指していますので、波に乗った(ゾーンに入った)ときは圧倒的な強さで勝ちますが、ショットの調子が少しおかしくなってしまうと、飛ばす分球が曲がってしまいます。

そうすると、フェアウェイを外してラフに入れてしまい、そのラフが深ければ特に、苦戦してしまいます。

石川の話す、ゲームプランを立て直すということはどういうことを指しているのでしょうか。ラフに入れても焦らずに出せるところまで出すということか、それともショットの調子が悪ければ安全なゴルフに切り替えるということか、ちょっと私にはわかりません。

飛距離がさらに伸びているのは素晴らしいですね。石川ほど飛ばせるゴルファーですと、3ヤード伸ばすのもかなり大変だと思います。

遼君は筋力トレーニングも一生懸命やっているそうなので、その効果でしょうか。肩の可動域を広げるスイング改造に取り組んでいたので、その効果かもしれません。

石川遼の目標はドライバーでストレートボールで350ヤード飛ばすことですから、さらなる飛距離アップが今後期待できます。


飛ばしと曲がり

半面、スイングが狂うとラフやOBのリスクがある、という点について。これは石川遼やタイガー・ウッズのように攻撃ゴルフを信条としている限り、宿命ともいえます。

ゴルフは飛ばせば飛ばすほど、曲がりが大きくなります。その理由をいくつか挙げてみますと、第一にヘッドスピードが速い分、シャフトのしなりも大きくなるからです。

第二に、飛ばせるスイングというのはスイングが大きく、深くなります。その方が体の捻転によるエネルギーが大きくなるからです。

しかしそういった大きなスイングにすればするほど、フェース・ローテーションも大きくなります。つまり、スイングが大きくなれば、トップ・オブ・スイングでフェースが大きく開いた形になります。

そこからダウンスイングで開いた分だけフェースを戻して、インパクトで(ストレートボールを打つなら)スクエアにしなければいけません。

このため、曲がりも大きくなってしまうのです。

こういった理由から、飛ばせるゴルファーはスイングのタイミングなどが少しずれてしまうだけで、大きく曲がってしまい、ラフに入れてしまったりOBゾーンに打ち込んでしまうのです。

そこで、アグレッシブなゴルファーは次のようなゴルフのパターンになります。まず、スイングの調子が素晴らしいときは、飛ぶ上に曲がらないので、驚異的な強さで勝ちます。

先日の中日クラウンズで石川遼の出した58というスコアもそれだと思います。タイガー・ウッズが20代のころに、メジャー大会で圧倒的な強さを見せていたのも同じです。

しかし、いつもスイングがよいということは一流選手でもありえません。そうするとハザードやOBによってスコアを落としてしまいます。そこで、タイガー・ウッズなどはラフや林の中から見事なリカバリー・ショットをして、2オンや3オンを成し遂げます。

タイガー・ウッズは最強を誇っていたときでも、決してフェアウェーキープ率は高くありませんでした。それでも彼が多くの勝利を手にしたのは、リカバリー能力がずば抜けていたからです。

石川遼も、最近はアプローチやパットがめざましく向上しています。こうした小技が上達すれば、スイングがいまいちのときでも安定した成績を出せるようになると思います。

石川のスイング改造

続いて石川遼のスイング改造についてです。トップからの切り返しが安定してきたが、インパクトの形を合わせるのが課題ということです。

石川本人がもっと具体的に、左肩が開かない、体が起き上がらない、手先を使わないという課題を語っています。

左肩が開かないようにというのは、ダウンスイングで体が早く開いてしまうということでしょう。おそらく以前よりスイングの捻転を深くしたので、以前の体が開くタイミングだと、早すぎてしまうようになったのだと思います。

スイングの捻転を深くしたのは、もちろんさらなる飛距離アップを狙ってのことでしょう。


体が開く

体が開いてしまうという点をご説明します。ダウンスイングでまず左足を踏み込み、次に上半身は残したままで下半身がアドレス時の状態へと戻り、その後で上半身がアドレス時の状態へと戻るというのが理想なのです。

しかし、ダウンスイングの開始後、下半身→上半身と捻転が戻る前に、上半身がアドレス時の状態へと戻ってしまうことを体が開くといいます。

体が開いてしまうと、捻転によって蓄積されたエネルギーを完全にボールに伝えることができず、飛距離をロスしてしまいます。

また、体が開いてしまえばインパクトのタイミングも狂うので、方向性にもばらつきが出てしまいます。


上半身が起き上がる

この体の開きは次の、体が起き上がってしまうという点とも関連していると思います。ダウンスイング以降で体が起き上がってしまうことはヘッドアップとも言います。

遼君は以前から、この上半身が起き上がってしまうことを課題としていました。おそらく原因は、飛ばし屋であるためヘッドスピードが速いことから、トップからの切り返しで開放されたエネルギーが大きく、それによって体が起き上がってしまうのだと思います。

つまり、捻転によって生じたエネルギーによって体が起き上がらないようにしないといけないのですが、石川選手はその対策に苦戦しているようです。

そして、体がダウンスイングで起き上がってしまうと、捻転によるエネルギーが逃げてしまうので、体もその分開きやすくなっているのだと思います。

ただ、これらの問題点は石川遼が飛距離を出すためのエネルギーによって生じているので、この起き上がりと体の開きという問題を解決すれば、石川選手のスイングはさらによくなるはずです。

次に、手先を使わないようにしているという点について。これはリストターン(手の返し)のことでしょう。インパクトで手首を返せば、フェースを意図的に閉じることができます。

その結果、スライスが出るのを防いで球筋をストレートやドローにできます。

しかし、リストターンを使い始めると、手首の返しの度合いやタイミングによって、球筋がばらばらになってしまいます。

例えば早めに手首を返すとドローになり、遅めに手首を返すとストレートが出やすくなります。また、大きく手首を曲げればドローの曲がりも強くなります。

このように、リストターンの仕方で1打ごとに球筋が変わってしまうので、正確性が失われてしまいます。

石川遼のような一流選手でもリストターンをしないように苦労していると知り、驚きました。

ちなみに当サイトの正確不動法は上記の理由から、リストターンは使わないようにしています。

さて、話は全米オープンに戻りますが、石川はラフを怖がらずに、思い切りクラブを振っていくそうです。この思い切りのよさが石川のよいところですので、期待します。

ただ、思い切りショットしつつも、刻むところでは刻んだり、ティーショットでドライバーを使わないというコースマネジメント(コース攻略法)も遼君はかなり柔軟に採るようになってきました。そこにも注目したいです。
続き:全米オープンが開幕2

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