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2010年全米プロゴルフ選手権の開幕前情報

2010年全米プロゴルフ選手権の開幕前情報


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(日本経済新聞10/8/10から引用)

今季メジャー最終戦、第92回全米プロゴルフ選手権は12日、ウィスコンシン州ウィスリングストレーツ(7507ヤード、パー72)で開幕する。

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2008年全米オープン以来メジャー優勝のないタイガー・ウッズにとっては今年のラストチャンス。日本勢は2年連続出場の石川遼、池田勇太、小田孔明、平塚哲二、藤田寛之の5人が挑む。
前回大会で石川遼はメジャー3度目の挑戦にして初めて予選を突破した(56位)。今期はマスターズこそ予選落ちしたが初出場の全米オープンは予選を2位通貨。
全英オープンも雨風に打たれながら21位で予選を突破、昨年の雪辱を果たした。短期間で多くの経験を重ね、成長し続けている。
夏の全米プロは例年、深いラフが大敵だ。今コースは7507ヤードと長く、ミシガン湖を渡る風も手ごわい。
全英と違ってキャリーボールで大男たちに対抗しなければならない。今期の国内ツアーで平均飛距離5位(292.08ヤード)の石川も、パー4では日本のようにショートアイアンやウエッジは握れないだろう。
2月の世界マッチプレーを機に、タフなコースの米ツアーで戦うため、ロングアイアンの練習に力を入れている。「だいぶ精度が上がってきた」と石川。力強い高弾道のショットは国内では随一だ。
2,3番アイアンのほかに、先月の英国遠征からロフト角16度の「0番アイアン」も使い始めた。飛距離は2番アイアンと3番ウッドの間の250~255ヤード。サイドスピンが少なく、風の中でも強い球が打てるという。
「ここ1、2ヶ月、パットと真剣に向き合うようになった」のも変化の一つ。7月下旬のセガサミー杯でクロスハンドグリップにするなど、より安定したストロークを求め試行錯誤している。

距離が長い

今年のメジャー大会の最終戦となる、全米プロゴルフ選手権が始まります。

この大会はマスターズ、全米オープン、全英に比べるとちょっと注目度が低いですが、選手たちにとって大事な試合であることは間違いありません。

今回の舞台は総距離が長いとのことです。今年の全英オープンの舞台であるセントアンドルーズは、7300ヤードくらいでした。それに比べると、200ヤードも余計に距離があるんですね。

全英は強風やフェアウェイ上にあるバンカー、ブッシュが手強い敵になりますが、フェアウェイ横のラフは気にしなくてよいコースでした。

一方、全米プロの今回の舞台は、夏なので深いラフがあります。ということは、ティーショットを曲げてしまうと「出すだけ」になってしまうかもしれません。

その上に距離があるのですから、タフな試合だと思います。

石川遼は今年、海外メジャーで大健闘しています。マスターズは残念ながら予選落ちでしたが、全米オープンでは予選を2位で通過し、「優勝するのではないか」と大いに期待しました。

全英も去年は予選落ちでしたが、今年は見事に通過し、4日間通じて安定したゴルフでした。大いに成長しています。

風が強い

さて、今回は風も手ごわい中、キャリーボールで海外勢の大男たちに対抗しなければならないとあります。

全英オープンは風がとても強いため、タイガーやミケルソンといった、体格にも恵まれ、パワーのある選手もパンチショットで低弾道の球を打ちます。

そうすれば当然飛距離は落ちますので、パワー不足は否めない日本の選手も、飛距離の面での不利はあまりありませんでした。

ちなみにキャリーとは、ボールを打ってから最初に地面に落ちるまでの飛距離のことです。今回は全英ほど風が強くないでしょうし、コースが長いので飛ばさないといけません。

そこで、キャリーの出る通常のショットで海外勢は飛ばしてくるだろう、ということです。

記事にあるように、石川遼は日本では飛ばし屋ですが、アメリカなどの選手は総じて飛ばす傾向にありますから、それに対抗するのは大変そうです。

おまけに各ホールの距離が長いので、ティーショットを順調に飛ばせても、パー4の2打目を短いクラブで打てるというわけにはいかないというわけです。

石川の0番アイアン

その石川は、ロングアイアンの練習を熱心にしているそうです。フェアウェイウッドよりは飛距離が若干落ちますが、正確さでは上のロングアイアンに習熟すれば、確かに大きな武器になるでしょう。

0番アイアンを使っているとも聞いていましたが、飛距離は250ヤード強とかなり飛びますね。アイアンだけにサイドスピンが少ないので、曲がりにくいのです。

ちなみに私もドライバーやフェアウェーウッドよりもアイアンが好きですが、その理由は曲がりにくいからです。

石川は風が強い時や、フェアウェイが狭い時には0番アイアンでティーショットするという作戦かもしれません。あるいは長めのパー5で2オンを狙うとき、セカンドショットで使うのかもしれません。

続いてパットです。クロスハンドグリップも試していたとはしりませんでした。パッティングはプロでも「どこが悪いのか分からない」ということがあるそうです。

そういうときにはグリップを変えるということがよくあります。好調の彼なら、パットもよければ上位は夢ではないと思います。

池田勇太

(日本経済新聞10/8/10から引用)
大会初挑戦の池田勇太は、今季は石川とともにマスターズからメジャー全4試合に出場することになる。
全英オープンは2年連続予選落ちの憂き目を見たが「(セントアンドルーズは)面白いコース。何回行っても飽きない」と感想を語り、落胆をひきずってはいない。
サン・クロレラCでは堅実なプレーで9位に。大会前から「調子はずっといい。毎週上がっているように感じる」と話していた通り、4日間のパーオン率が2位(76.39)とショットは安定していた。
平均飛距離とフェアウェイキープ率を示すトータルドライビングは今季2位につけている。
学生時代から米国で何度もプレーし「洋芝は大好き」。(中略)今大会もタフなコースだが「ラフが深いなら、球を曲げなければいい。コースに合った攻め方をするだけ」。巧みなコースマネジメントで上位進出を目指す。

(引用終わり)
池田勇太は今年の海外メジャー大会にすべて出場するんですね。ということは、彼の成績が安定している証だといえます。

池田はその言動から豪快な感じがありますが、実は正確なアイアンショットを武器にした緻密なゴルフをします。それだけに強風の全英でいかに風をかわすか楽しみにしていたのですが、残念ながら予選落ちになってしまいました。

しかし、それを引きずらずに心機一転しているところはさすがですね。

パーオン率が約76パーセントということは、4ホール中3ホールはパーオンに成功しているということです。これはすごいですね。

トータルドライビングは、「飛んで曲がらない」ティーショットをしている証です。一般に飛ばし屋は球が曲がりやすい宿命なので、この二つを両立するのはとても難しいです。

特にメジャー大会では、少なくともあまり曲がらず、そこそこ飛ばさないと、優勝は難しいと思います。タイガー・ウッズのような選手でも、右や左にショットが乱れていればまず勝てません。

その上にパッティングの調子がよくないと絶対と言ってよいほど勝てません。そしてその調子を4日間崩れずに保たないと勝てないのですから、メジャーの難しさがよくわかります。

というわけでショットが好調な池田選手にはぜひ期待したいところです。

ラフが深いなら、球を曲げなければいい、というのはアマチュアゴルファーにとっても大いに参考になる考えだと思います。アマチュアの方も飛ばしにこだわる方が多いです。それは結構ですが、まずは曲げないことを重視したほうがよいと私も考えています。

タイガー・ウッズ

(日本経済新聞10/8/10から引用)
タイガー・ウッズがプロ転向したのは1996年秋。(中略)米ツアーでは昨季まで14年連続で優勝し、史上3位の計71勝を積み上げてきた。しかし今季は全英オープンを終えてもまだ勝ち星を増やせていない。
不倫スキャンダルによって始動が遅れ、出場試合数が8試合と少ないこともあるが、異変といえよう。
同一コース開催の同一大会では米ツアー史上最多となる大会7勝を挙げ得意とする前週のブリヂストン招待(オハイオ州ファイアストンCC)では2連覇を逃し、自己最悪の78位だった。
(中略)メジャー14勝のうち、初優勝の97年マスターズを除く13勝に貢献した愛用のパターを、用具契約先のナイキ社製のものに替えたが、良かったのは初日(67)だけ。
最終日は元に戻してはみたものの、最近苦手とする重いグリーンに対応できなかった。マスターズ、全米オープンでも思うようなパットができず4位にとどまった。
メジャー制覇は、やはりパット次第だろう。(中略)
ウッズは大会4勝、2位も2回。ただ、もし今回も勝てなければ昨季に続き「メジャー無冠」となる。
プロデビュー後、2年連続メジャー優勝なしは03~04年の1度だけ。くしくも今回の舞台は04年全米プロ(24位)と同じウィスリングストレーツ。復活Vを果たせず、無冠のままメジャー最終戦を終えてしまうのか。

(引用終わり)
かつては圧倒的な強さを誇っていたウッズ。メジャーでも下馬評ではダントツ一位の優勝候補でした。

ところが、最近はメディアでの取り上げ方も、「今回も勝てないんじゃないか」という感じになってきました。そして、私もそう思ってしまいます。かつてのタイガーが好きだったファンとしては複雑なのですが。

今年はマスターズと全米オープンでともに4位でしたから、すごく悪いゴルフだったというわけではありません。しかし、記事にあるように、彼は毎年メジャーに勝つのが当たり前だったので、その落差は大きいです。

確かに首の炎症というアクシデントもあり、今年の出場試合数は少ないですが、それでもメジャー以外でも優勝がないというのはやはり異変です。

得意なブリヂストン招待でも78位でしたか。ショットも好調、不調の波が激しい上に、やはりパッティングがいけません。

パターを愛用のものから変えても、好調は長続きせず。重いグリーンに対応出来ていないということは、強く打つべきところで打ちきれないのですね。

まあ、タイガーでもそんなことがあるのか、と妙にほっとしてしまうのですが。やはり私は、自分のプレーを客観的に見て、アドバイスをくれるコーチがいないことも不調が続く原因だと思います。

パットはそれまですごく調子の良かったプレーヤーでも、突如悪くなってしまうということがよくあります。それほど微妙なものなので、自分で欠点を見つけて修正する、というのは難しいのではないでしょうか。

選手の中には、パッティング専門のコーチに師事している人もいます。タイガーも思い切ってそうしてみては、と思います。

羽川豊の解説

(日本経済新聞10/8/10の羽川豊氏の記事から引用)
全英オープンのタイガー・ウッズのショットは素晴らしかった。スイング中に頭が下がらず、あれだけいいショットを打ち続けるタイガーを見るのは久しぶり。
敗因がグリーン上にあったのは明らかだ。パターを持ち替えたりもしたが、成績は芳しくなかった。
パットに関しては良否二面の受け止め方ができると思う。もともと重いグリーンではタッチが合いづらい。ショット優先でパットまでは集中できていないが、速いグリーンになったらタッチは合うはず、というプラスのとらえ方。
一方、パットに異変が生じているのでは、というマイナスの見方もある。最近は彼らしいゆったりしたストロークができず、間がない。
バックスイングが小さすぎてインパクトが強くなる「ショートバック・ハードパンチ」で、ラインに乗らず抜ける場合が多い。大げさにいうなら、パットの”スランプ”の始まりなのかもしれない。
全米オープンはマクダウエル(英国)、全英はウェストヘーゼン(南アフリカ)と2戦続けて欧州を主戦場とする伏兵が制した。
今コースは7、8年前に回ったことがあるが、距離があり、ラフも深い。点在するバンカーはかなり厄介で、グリーンのうねりもきつい。
そうなると、パワーがあって、ミドルアイアンでもボールを上からガンガン落とせる選手が有利になる。米国の「飛ばし屋」、しかもそれなりに名前の通った選手が優勝するのでは、とにらんでいる。
注目の石川遼選手は全英でもドライバーショットが安定し、アイアンも切れていた。海外選手も、彼のスイングを高く評価している。予選通過は問題ないだろう。
パットも、ラインに乗せ、距離を合わせるのはうまい。ただ、メジャー制覇に近づくには、10メートル以上の長いパットを「寄せる」のではなく「入れる」ことも大切だ。
以前にも指摘したが、他の選手と比べ線が細いのも気になる。全英の最終日最終組で回ったウェストヘーゼン、ケーシー(英国)の2人は石川選手と背丈はそう変わらないが、からだは太くがっちりしている。
体力がないと集中力は続かない。プロ入りして3年。心技体の「体」の成長がちょっと心配だ。全米プロでは海外選手との飛距離の差を感じて帰ってくるかもしれない。

(引用終わり)
テレビ解説でもおなじみの羽川豊プロの解説記事です。全英オープンのときに、羽川氏はメジャーの中で石川遼に一番有利ではないか、と書かれていましたが、実際に石川は27位という立派な成績を納めました。

さて、まずはタイガー・ウッズから。羽川さんが全米オープン終盤で彼のスイングが大きく崩れてしまったと指摘していましたが、その後全英オープンではスイングはみごとに立て直したようです。

ショットで頭が下がるのは、「沈み込み」と呼ばれるもので、ウッズの癖ともいえます。頭の位置がずれてしまうということは、少なくともスイングプレーンから外れますから、よいショットは出にくいです。

その問題点を修正したタイガーですが、パッティングにかなり苦しんだようです。3パットがたくさん出てしまえば、スコアは伸びません。

そのパッティングを分析しておられますが、まず好意的な見方から。確かにショットがおかしくなってしまったので、それを直すので手一杯だったのかもしれません。

それにしても、重いグリーンの方が打ちづらいんですかね。確かにどれだけ強く打てばよいのかというタッチを掴むまでが大変だとは思いますが、マスターズのような速いグリーンの方が私は苦手です。

軽く打っただけでどんどん転がってしまうので、グリーン外まで行ってしまいそうだからです。しかし、タイガーはマスターズで4位だったことを考えると、彼は速いグリーンのほうが得意なのでしょうか。

次に、厳しい見方。最近のウッズをテレビであまり観ていないので私には分からないのですが、フォームがおかしくなっているというご指摘。

以前はタイガーは基本通りの「振り子」ストロークでしたが、それがおかしくなっているとは驚きです。

バックスイングが小さく、インパクトで強く打ってしまうというのは、我々アマチュアゴルファーでよく見られるパッティングです。

パットもおかしいタイガー

つまり、バックスイングの大きさで距離を合わせるのでなく、手で打つ強さで距離を変えてしまっているのです。これではタイガーでも入るわけがありません。

いつも申していますが、コーチがついていれば必ず指摘する問題点です。

絶対にありえない話ですが、もし私がウッズのコーチをしていたら、真っ先に指摘します。矯正するには、振り子ストロークを素振りし、できてきたら短いパットで体に覚え込ませる、という当たり前の方法しかないでしょう。

パットのスイングリズムも打ち急ぎになってしまっているようですので、スキャンダルなどによる心理面も影響しているのかもしれません。

それにしてもこのパットは早く直さないといけませんね。まあ、スイングの修正にめどがついたのでしょうから、そのうち立てなおしてくるとは思いますが…。

続いて羽川さんがコースを回ったときの感想です。距離があるので飛ばしたいですが、そうすると曲げれば深いラフに捕まってしまいます。

バンカーも点在し、グリーンのうねりもきついと。まずグリーンがうねっていると、タイガーは難しいかもしれません。

グリーンが難しいので、番手の小さなクラブで上から落として、なるべくピンそばに止められる選手が有利ということだと思います。すると、やはりパワーヒッターが上位に来そうです。

ただ、あまり飛ばないが球が曲がらず、小技もうまいという「いぶし銀」のプレーヤーが好きな私としては、飛ばし屋でない選手にも頑張ってもらいたいと思います。

距離はあるものの、ラフが深いそうですから、正確なショットでフェアウェイキープして、グリーンに乗せる。そして距離のあるパットを入れるか、ピンそばに寄せれば、そうした選手にもチャンスはあると思うのです。

日本人選手もやはりパワーでは劣るのは否めませんが、こうした正確なゴルフを展開すれば、可能性はあると思います。

石川遼は海外選手からもスイングなどを認められているんですね。ベテランのトム・ワトソンも彼のことを褒めていました。そして石川は実際にメジャーで30位以内に入っているのですから、それも当然でしょう。

ちなみに10/12/20の読売新聞夕刊によると、石川は世界ランキングが30位台になり、実力でマスターズの切符を手にしました。

世界ランキングとメジャーでの成績が一致している感じですね。

ロングパットを入れることが不可欠

さて、羽川さんはなかなか厳しいことを書いています。「10メートル以上のロングパットを入れることが、メジャーで勝つには必要だ」と。これはプロといえどもかなり難しいでしょう。

特に今回の全米プロもそうですが、メジャーの舞台はグリーンが難しいですから。とはいえ、世界の頂点を目指す以上、ロングパットを「入れる」のは確かに必要です。

そして、パワーや体格では海外勢より不利なのが否めない日本勢ですが、パッティングはそうしたフィジカルなこととは関係ありません。

純粋にタッチ(フィーリング)だけの問題です。ということは、日本勢の勝機はまさにパッティングにありそうです。

まあ、日本勢は日本でプレーしているのですから、海外のグリーンにすぐに慣れるのは難しいとは思います。しかし、パッティングならまさに互角に戦えます。この点で頑張ってほしいです。

最後に石川選手の体力について。最近はタイガー・ウッズも以前よりさらにがっちりしています。ウェイトトレーニングをしているのでしょう。ただ、遼くんもトレーニングに励んでいるので、体力や筋力もさらに伸びるでしょう。

身長などの体格は努力でどうすることもできません。しかし、トレーニングはパットと同じで、努力すればその成果が得られる分野です。こうしたところで日本人選手が長所を伸ばせれば、メジャー制覇の日も近いのではないでしょうか。

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