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2010年全英オープンの開幕前情報

2010年全英オープンの開幕前情報


(日本経済新聞10/7/14から引用)

男子ゴルフの今季メジャー第3戦、第139回全英オープン選手権は15日に開幕する。

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「ゴルフの聖地」線とアンドルーズ・オールドコース開催の2000、05年大会に勝ったタイガー・ウッズ(34)が同コースでの3連勝を達成するとともに、2年ぶりのメジャー勝利を飾れるのか。
日本勢は全米オープンで検討した石川遼、メジャー初挑戦の園田峻輔ら9人が出場する。
17歳の夏、前回ターンベリーでの経験は石川遼にとって得がたい財産になったはずだ。(中略)強風にさらされた2日目は後半のインで7オーバーと崩れ予選落ち。リンクスの風の怖さを思い知らされた。
「高速スイング」でボールのスピン量が多いため、フォローはともかくアゲンストの風になると途端に飛距離が落ちる弱点を抱えていた。
ただ、初挑戦の全米オープンでは重い海風が吹く中、好調なドライバーショットを武器に予選を2位で突破した。
(中略)風への苦手意識は消えつつある。「去年よりかなり成長した」と語った。
一方、全米オープンでは課題も浮かび上がった。「今の自分に一番足りないのは体力。集中した上体で長時間プレーできない」と石川。帰国後に体重を量ったところ、大会前に比べ5キロも落ちていた。
それだけ厳しい戦いだったのだろう。
仲田健トレーナーはこう話す。「日本でなら80~90%の力でもやれるが、全米オープンでは120%の力でプレーする。最後はスタミナ切れした。」
全米オープン直後のミズノよみうりでも、最終日は下半身が動かず、ショットをたびたび曲げた。もう少し体重を増やし、持久力をつける必要があるという。
1年前の雪辱を胸に、2度目の全英挑戦となる今回は万全の体制で臨む。(中略)セントアンドルーズは全英ローテーション9コースの中でも易しく、バーディーを狙いやすい。
ウッズもそうであるように、攻撃的なプレースタイルの石川には向いている。
強風対策として、今回は2番アイアンよりロフト角の小さい0番アイアンを使用する予定だ。飛距離は2番アイアンと3番ウッドの中間の250~260ヤード。
高い球、低い球とボールを操り、リンクスを攻略する。

風が難関

メジャー第3戦の全英オープンの開幕前に掲載された記事です。日本選手は池田勇太、石川遼、小田孔明、小田龍一、園田峻輔、谷口徹、藤田寛之、宮瀬博文、宮本勝昌が出場します。

全英オープンは風の強いリンクスコースで行われます。また、フェアウェイの中にポットバンカーと呼ばれる、深いバンカーがあったり、ラフや茂みが深かったりと、味わいのあるコースです。

9コースでローテーションしているとは知りませんでした。例えばマスターズはオーガスタで毎年開かれますので、まったく違いますね。

やはり全英オープンの一番の敵は、強い風です。あまりの強さに、グリーン上のボールが動いてしまったりします。

そのため、グレッグ・ノーマンのような全英に慣れている選手は、風の影響を避けるために100ヤード以上の距離をパターでアプローチするということもあります。

また、グリーンもだだっ広いことが多く、数十メートルのパッティングをすることもあるという面白さです。

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石川遼に期待

さて、昨年の賞金王である石川遼が、ゴルフの聖地でどんなプレーを見せてくれるか本当に楽しみです。

去年は残念ながら予選落ちでしたね。初日がよかったので、いけると思ったんですが…。やはり全英は風に対処するために、経験が必要なのでしょう。

石川は350ヤードをストレートボールで打つことを一つの目標に掲げています。そのためには、ヘッドスピードを上げることが不可欠です。

ただ、その結果スピン量が多くなると、アゲンスト(向かい風)に弱くなってしまうんですか。難しいですね。

その因果関係が私にはあまり理解できませんが、やはりスピン量が多いということは高弾道になるので、風の影響を大きく受ける、ということはあると思います。

ただ、記事にあるように全米オープンでも海からの風が吹きすさぶ中、見事なプレーを見せていましたから、まさに成長しています。

ゴルフと体力

次に体力不足の話ですが、まだ石川は18歳ですから、仕方がないと思います。例えば野球選手やバスケットボール選手でも、高校のときはあまり筋肉がついておらず、プロに入ってからがっちりとした体格になることが多いです。

例えば元西武の清原和博選手などです。とはいえ、遼君はご存知の通りの努力家ですから、筋力トレーニングをさかんに行っているそうです。

ゴルファーでも、正しい筋トレは飛距離を伸ばしたり、体を補強することで故障を防いだりする効果があります。

ちなみに筋トレは、スポーツの種目によってすべき部位が異なります。自己流のやり方だと、プロでもマイナスになってしまうことがあるようです。

それにしても、1つの試合で5キロも体重が減ってしまうのですから、いかに心身を消耗するかということがよくわかります。

確かに全米オープンは、難コースな上に風も強いので、最大限の力を出さないと予選突破も難しいと思います。それを4日間続けるのですから、スタミナが切れるのも無理はありません。

下半身が疲れれば動きが悪くなりますが、そうすると当然スイングも狂ってしまいます。石川のようなヘッドスピードの速いスイングでは、特にインパクトでのずれが大きくなってしまうでしょう。

体重を増やし、持久力をつけるというのが具体的に何を指すのかは分かりませんが、やはり筋力をつけるということになると思います。

アグレッシブなプレースタイルはセントアンドルーズに向いているそうですから、彼の活躍が期待できそうです。

0番アイアンというクラブがあるとは初めて聞きました。飛距離が260ヤードほど出るそうですから、ティーショットなどで威力を発揮しそうです。

それにしても、アマチュアでドライバーでも260ヤード飛ばせる人はそんなにいないと思いますが、それをアイアンで飛ばせてしまうんですから、やはりプロは違いますね。

宮本勝昌と藤田寛之

全英オープン国内最終予選のミズノよみうりで予選落ちしていた。宮本勝昌に思いがけない朗報が入ったのは、大阪のゴルフ場で知人とプレーしている最中。
谷口徹が2位に入ったため、同大会終了時点で賞金ランク5位の宮本まで資格が下りてきた。
(中略)国内メジャーにはめっぽう強い。6月初旬の日本ツアー選手権シティバンク杯(茨城)で2001年大会に次ぐ2勝目をマーク。
日本シリーズ2勝(1998、01年)と合わせ、ツアー8勝のうち半分が日本タイトルという「メジャー男」だ。それを考えると、プロ16年目での初出場は意外な気がする。
99年には米ツアーにも参戦しているのに。
(中略)セントアンドルーズで戦うのは初めてではない。98年ダンヒルカップに師匠の芹沢信雄、藤田寛之と組んで出場している。
(中略)強風を考え、全英用に2番アイアンをバッグに入れる予定という。
藤田寛之(41)は(中略)これまで海外メジャーでは4戦すべて予選を突破、先月の全米オープンは58位だった。
ショットに散々苦しみながらも、パットは4日間通して安定しランク2位。(中略)
全英はメジャーで優勝争いに加わる好機だと思っている。地面が硬くランで飛距離を稼げる。高い球を打たなくても、転がしのテクニックを活かせる。得意のパットは大きな武器になる。
メジャー初挑戦の2005年大会では41位。「グリーン周りでパターを使うとか、コースはある程度分かっているし、経験値がある。(攻略の)イメージはできあがっている」
5年前より明らかに成長しているはず。予選通過ではもう満足できない。「早くメジャーで結果を出したい。そうすれば自信が確信に変わる」と貪欲だ。

(引用終わり)

棚ぼたで海外メジャーへの参加権がもらえる、ということもあるんですね。宮本選手が以前にアメリカツアーに挑戦していたとは知りませんでした。

ちなみに今、アメリカを主戦場にしているのは私の知るところでは今田竜二選手です。

田中秀道選手は小柄ながらアメリカで健闘していたのですが、最近は日本で主に戦っているようです。

宮本選手は師匠が芹沢信雄さんなんですね。藤田寛之もそうですね。芹沢プロは確か、今年からシニアツアーに参戦しているそうです。

宮本選手はやはり、風対策で2番アイアンを使う予定だそうです。狙いはたぶん、低くティーアップしてアイアンでティーショットすることで、風の影響を受けにくくするということだと思います。

次に藤田寛之選手です。彼の正確なショットや、小技はアマチュアゴルファーにとっても多く学ぶべきところがあると思っています。

そして藤田選手のすごいところは、実力が安定していることです。堅実なゴルフが好きな私としては、見習いたいものです。

全米オープンは58位でしたが、パットが2位というのは素晴らしいですね。

全英の舞台は自然をそのまま生かしたスタイルなので、フェアウェイも荒野のような感じを受けます。そのため、ランが多く出るのでしょう。

これはパワーでは不利な日本勢にとってプラスになります。風が強いので、アプローチでもなるべく低い球筋で打つことになります。

グリーンがだだっ広いホールも多く、グリーンとフェアウェイとの境目がないようなこともありますから、パターが得意な藤田選手にはもってこいだと思います。

早くメジャーで結果を出したいという言葉が現実になる日も遠くないと期待しています。

薗田峻輔

東京・杉並学院高で石川の2年先輩だったルーキー、薗田峻輔(明大3年)は20歳9ヶ月。
(ミズノよみうりでの優勝は)記録の残る1985年以降では国内男子ツアー3番目の年少Vで、デビュー5戦目は最速タイ記録である。
(中略)昨年12月にプロ転向。開幕戦から2戦連続予選落ちしたことで、フェアウェーキープの大切さを思い知ったという。
もともとドライバーは得意クラブではあったが、スコアを崩す原因は、そのドライバーにあった。
「プロのコース設定ではラフからだとパーも危うい。フェアウェーにいかないと上位を狙えない」。ラフに曲げさえしなければ、腕に覚えのあるアイアンショットが生きる。
以後はフルショットせず、8割のスイングで方向性重視に切り替えた。フェアウェーキープ率はミズノよみうりが2位で、トーシンTは1位。
平均飛距離と同キープ率を示すトータルドライビングはランク4位。どうやら「飛んで、曲がらない」ショットを打つコツを覚えたらしい。
中学時代に2年間オーストラリア留学し、強風の中でパンチショットを身につけ、風も苦にしない。テレビで米ツアーを見て育ち、いずれは米国挑戦を、と考えている。(以下略、引用終わり)

薗田選手、最速タイ記録とはすごいですね。プロの世界は厳しいので、生涯優勝できない選手もたくさんいるのですから。

さて、薗田選手はフェアウェイキープの大切さを思い知ったということで、「フェアウェイキープ第一主義」の私にはとてもうれしい記事でした。

もちろんラフが深い設定にしてあるプロのトーナメントと、そうでないアマチュアとでは厳しさが違いますが、やはりアマチュアでもラフに入れてしまうと、飛びすぎるフライヤーや、逆に出すだけということになりかねません。

そのため、やはりアマチュアもなるべくフェアウェーにボールを置き、飛距離と方向性を計算できるよいライから次のショットを打ちたいものです。

ちなみに、アメリカPGAツアーはさらにラフなどのコース設定が厳しいと聞いています。薗田選手もアメリカツアー参戦を視野に入れているそうですが、ぜひ向こうでの活躍も見たいものです。

さて、フェアウェイをキープするために、薗田選手はフルショットをせず、8割のスイングをすることで方向性を重視しているそうです。

これも、コンパクトなスイングで正確性を追求するという私のご紹介している「正確不動法」と同じ考えなので、とてもうれしいです。

飛ばしたいという気持ちはよくわかるのですが、例え飛んでも、ラフや林に入ってしまっては、スコアを落としてしまいます。

プロのように高いリカバリー技術があればまだしも、多くのアマチュアゴルファーはそんなにゴルフの練習に時間を割けませんから、リカバリーショットが苦手な人が多いはずです。

そのため、ラフなどに入れてしまうと大きくスコアを落としてしまいかねません。そこで、私はあまり練習のできないアマチュアゴルファーでも、フェアウェイキープを意識するだけで、大きくスコアを伸ばせると考えています。

さて、薗田選手は正確性と飛距離とを両立させているのですからすごいですね。この調子を保っていってほしいものです。

パンチショットも身につけているので、風も苦にしないのですね。パンチショットとは、ハンドファーストに構えることでロフトを小さくし、低く打ち出すショットです。

低弾道なので、風の影響を受けにくくすることができます。

まさに死角なしという感じの薗田プロ。今後の活躍に期待します。

タイガー・ウッズ

オーラを失っている。タイガー・ウッズがもがいている。昨年11月の不倫スキャンダルに端を発し、首痛、コーチの辞任、成績不振と心技体すべてにおいてマイナス材料が噴出。
「負の連鎖」を断ち切れない。
先月の全米オープンは復活優勝のチャンスだった。(中略)5打差の3位と首位を射程内にとらえながら最終日75(4オーバー)と失速、4位にとどまった。
(中略)10年前、15打差で圧勝した同じグリーンに「でこぼこすぎる」と連日、文句たらたら。王者にふさわしくない見苦しい態度は、焦りの表れだったか。
大会直前には隠し子騒動も起き、離婚報道もあるなど依然として身辺は穏やかではない。
(中略)ジャック・ニクラウスのメジャー優勝記録(18勝)まであと4勝。このまま足踏みが続くようだと、「ニクラウス越え」の雲行きも怪しくなってくる。
だからこそ「オールドコースV3」のかかる今回の全英オープンは、ウッズにとってかなりの重みがあるはずだ。
2000年はバンカーに一度もつかまらず大会初制覇、翌年にかけて史上5人目となる「グランドスラム」(4大大会制覇)を達成した。
05年は4日間でドライバーを握ったのは初日の1度だけ。3番ウッドやロングアイアンを多用してポットバンカーやブッシュをかわし、2位に5打差をつけて快勝した。
全英では06年(ロイヤルリバプール)にも勝ち、計3勝。いずれも風がさほど強くない大会ではあったが、強風下では低弾道ショットを駆使するなど戦い方は心得ている。
セントアンドルーズは曲げても隣のホールを利用できる広大なコースだけに、同組の石川遼とともに予選落ちした昨年の轍は踏まないだろう。
オールドコースは2ホールで使用するダブルグリーンが7つもある。大きなグリーンではパットの距離感、高不調でスコアが左右される。
コース改造:総距離が前回2005年の7279ヤードから7305ヤードに伸びた。ティーショットがホテル越えになる名物の17番ホール(パー4)は、ティーインググラウンドが新設され、455ヤードから495ヤードになる。
(主催者の競技委員長は)「もともと17番が選手に求めた趣旨に戻すため。第2打でミドルアイアンかロングアイアンを使用し、ロードバンカーやグリーン後方の道路につかまるよう、距離を延ばした」と語る。

(以下略、引用終わり)

タイガー・ウッズは私の一番好きなプロゴルファーでした。彼は体を鍛え、攻撃的なゴルフを繰り広げるアスリートゴルファーとして、ゴルフ界に新しい風を巻き起こしました。

かつての圧倒的な強さはまさにカリスマでした。抜群の飛距離と、林の中からでもグリーンに乗せるリカバリー能力。まさに非の打ち所のないゴルファーでした。

私生活でも財団をつくって子供たちの教育のためにチャリティー活動をするなど、模範的でした。

しかし、記事にあるように不倫スキャンダルが発覚してしまいます。その後も隠し子騒動があり、結局奥さんのエリンさんとは離婚してしまいました。

ただ、私は以前から強いゴルファーとしてのウッズに興味があったので、彼のスキャンダラスな私生活には興味はありません。

とはいえ、彼のプレーヤーとしても人格者としても優れているところに人間的な魅力を感じていましたので、やはり残念だったのは確かです。

スキャンダルは別にしても、特に父のアールさんが亡くなって以降、タイガーのコース上での振る舞いが品位を欠いていることには失望していました。

以前はミスショットをしてクラブを放り投げたり、地面を叩いたりするとアールさんに叱られたのですが、叱ってくれる人がいなくなってしまったのでしょう。そうした振る舞いが目立つようになりました。

ミスをして地面を叩きたくなる気持ちはわかりますが、ゴルファーはコースがあるからこそプレーができるのです。コースに対して感謝の気持ちを忘れてはいけないと思います。

そうした彼の振る舞いを見るたびに、私はあまりウッズを応援しなくなりました。しかし、かつてのような圧倒的な強さを再び見たいという思いもあります。

そのため、彼にはマナーを守り、ファンを大事にして、王者の雄姿を再び取り戻してもらいたいと思っているのです。

首の故障は

さて、そのタイガーですが、先日首痛のために試合を棄権するということがありました。

結局、炎症を起こしていたことが原因だったため、すぐに良くなったようです。

それはよかったのですが、一方で数年来のコーチを務めていたハンク・ヘイニー氏がコーチを辞任するということもありました。

よく、ツアープロコーチは教え子である選手よりゴルフがうまいわけではないのに、なぜコーチが必要なのか、という疑問を耳にします。

私もそれが疑問だったのですが、その答えは、選手が自分自身のスイングなどを客観視して、問題点を探り、それを自分で解決するというのはとても難しいからです。

ことわざにも「なくて七癖」「岡目八目」というものがあります。このように、いくら一流のプレーヤーでも、自分のスイングを第三者の視点でチェックする、というのは困難です。

そこで、コーチを雇って、自分のスイングをチェックしてもらうのです。

タイガーも、左ひざの痛みがありましたが、ハンクと組んだ後は、スイングプレーンを重視した、膝への負担の少ないスイングを作り上げていました。

そのハンク・ヘイニーが去ってしまったのですから、次のコーチを見つけるのも大変でしょう。しばらくはウッズもコーチなしでスイングづくりをしていくらしいのですが、難しいのではないでしょうか。

ウッズのプレー態度が気になる

全米オープンでも彼は健闘していましたが、私が気になったのは記事にあるようにグリーンなどに不満をあれこれ述べていた点です。

グリーンのでこぼこはそこでプレーするゴルファー全員にとって同じ条件です。また、最終組で回る、つまり上位のゴルファーは他のプレーヤーがスパイク跡でさらにひどい状況にしたグリーンでパッティングをしなければいけない定めです。

タイガーも昔はそうした条件で勝っていたのに、この不満はかっこ悪いとしか言いようがありません。こうした不満を言わずにいられないということは、ゴルフに必要なセルフコントロールの欠如か、あるいは勝てないことへの焦りが原因でしょう。

そうした状況だからこそ、彼にはコーチが必要だと思うのですが…。

確かに一勝もできない今の状況では、ニクラウス越えもかなり厳しいです。

05年の彼の戦いは私もテレビで見ました。風対策のためにドライバーをほとんど使わず、スプーンやロングアイアンでティーショットをするという、賢い戦略でした。

このプレーを見て、パワー一辺倒でないウッズの本当の強さを思い知ったものです。

ちなみにセントアンドルーズなどの全英オープンの舞台は、フェアウェイの真ん中にブッシュ(茂み)があるのが面白いです。

彼はパンチショットもたくみに使いこなし、風をもろともせずに勝利していました。

今年の舞台となるセントアンドルーズは、隣のホールとの間に林の境界がありません。広野が18ホールに分けられたようなつくりなので、隣のホールに曲げても問題ないのです。

また、同じグリーンを複数で使うダブルグリーンも大きな特徴です。その分グリーンはとても広いので、グリーンに乗せても何十メートルものパットを打つこともしばしばです。

こうしたコースはタイガー・ウッズ向きだと思いますが、私生活への批判や好奇の目などの中で、どれだけ彼が良いプレーをできるかに注目です。

アーニー・エルス

マスターズで3勝目を挙げたフィル・ミケルソン(40)は、過去2位5回の全米オープンではまたもや優勝に手が届かなかった。
2日目に66で2位タイに浮上しながら、決勝ラウンドでは2日間とも2オーバー。ウッズとともに4位に終わった。
メジャーの中で全英オープンは最も不得手だ。高弾道の豪快なショットは、風にもてあそばれる。ポットバンカーやブッシュなどハザードで手痛い傷を負うことがすくなくない。
2004年の3位がベスト。16回出場してこれが唯一のベストテン入りである。昨年はがん治療のエイミー夫人、母メアリーさんの看病で欠場した。
「3強」の一人、アーニー・エルス(40)は対照的に全英を得意とする。02年(ミュアフィールド)に優勝、プレーオフで敗れた04年を含め2位も3回ある。
昨年(8位)まで4年連続でトップ10入りし、出場19回のうち10位以内は12回を数える。
大会2勝の全米オープンでは、初日から好位置をキープしながら3位。気になるのは勝負どころでの詰めの甘さ。神経質になりすぎて、肝心なパットを外してしまう場面が同大会でも見られた。

(引用終わり)
フィル・ミケルソンのマスターズ優勝はみごとでした。しかし、全米オープンは2位は何度もあるのに、優勝できないことに本人はとても歯がゆい感じをしているでしょう。

私も、ミケルソンが好調だったので、マスターズに続いていけるか、と思ったのですが。

テレビ中継ではなかなか弾道の高低はわかりづらいのですが、ミケルソンは高弾道なんですね。高弾道は距離も出ますし、ランが少なくてターゲットを定めやすいというメリットがあります。

しかし、風に吹かれるとあおられて曲がってしまいます。全英のリンクスコースは強風で有名なので、彼には確かに合っていません。

そうなると、フェアウェイに点在する深いポットバンカーに入って出すだけになってしまったり、ホールの真ん中にもあるブッシュに入ってこれも出すだけになってしまいます。
参考:ガードバンカーからのショット

家族思いで有名なフィルですが、奥さんとお母さんがともに病気になってしまったので大変だったでしょうね。

彼自身もいつだったかは詳しく覚えていませんが、関節炎で試合を休んでいました。その後調子はよくなったのでしょうか。

アーニー・エルスはあだなが「ビッグ・イージー」です。これは、彼のゆったりとしたスイングフォームから名付けられたようです。その名のとおり、まったく力みを感じさせません。

タイガー・ウッズのスイングは見るからにヘッドスピードが速そうなものですが、エルスはゆったりとしています。それなのに二人とも同じくらい飛ばすのですから、不思議です。

彼はヨーロッパツアーで主に戦っているので、英国の強風にも慣れているのでしょうか。全英が得意なんですね。

最近はエルスもメジャーに勝っていませんが、気になる存在です。

羽川豊プロの分析

今年の全英はおもしろい試合になりそうな気がする。その理由は3点。
1)サッカー・ワールドカップに触発された選手が、自分たちも頑張ろうと思うはず 2)世界最強のタイガー・ウッズが本調子でなく、だれにも勝つ可能性がある 3)エルスやミケルソンらベテラン勢に代わり、20、30代前半の選手や日本勢にもチャンスが出てきた。
ゴルフ界は”乱世”を迎えつつある。
全米オープンのウッズは3日目に猛チャージ、てっきり勝つものだとみていた。ところが最終日はゴルフが一変、びっくりした。
スイングがフラットになりすぎ、フォロー、フィニッシュがやけに外側に。ペブルビーチのアウトは右に危険な海が続くせいか。
右へのプッシュアウトを嫌がり、つかまるボールを打ちにいって「チーピン」ショットも出ていた。
私生活でトラブルを抱え、心理的な負担が相当重いのだろう。初日はパットが決まらず、グリーンに八つ当たりする始末。
精神的に強いはずのウッズが、冷静にプレーできていなかった。
今年は我慢の年になるが、全英では侮れない。セントアンドルーずでは2連勝しており、攻め方を心得ている。第2打をどこに打ち、グリーン上のどんなラインに乗せたらいいか、よくわかっている。
膝の具合は気にかかるものの、体はまだ柔らかい。他の選手に比べればスイングもいい。
マスターズ、全米オープンで続けてトップ5に入るのだから、やはり底力がある。心身ともに暗雲が消えたら、いきなり勝ちだすのではないか。「ニクラウス越え」の可能性はまだ十二分に残されている。
ミケルソンは全米オープンでもそうだが、パットの好不調の差が激しすぎる。年齢のせいで、柔らかいフィーリングを思ったように出せないのだろう。
(中略)石川遼選手は全米オープンではよく戦った。相当に手応えをつかんだはずだ。ドライバーショットはコントロールされ、アイアンもかなり精度が上がった。
風次第だが、四大メジャーの中で全英は一番チャンスがある。攻め方さえ間違えなければ優勝争いする可能性は大きいとみている。
ただ全米では最終日にスタミナ切れ、力尽きた。ちょっと線が細い。もっと体力をつけないといけない。
わずか日本ツアー5勝目で初優勝を遂げた薗田選手の実力もなかなか。今回は当たって砕けろでいい。(中略)
また池田(勇太)選手はショットが切れ、そろそろメジャーで爆発してもおかしくないだろう。

(引用終わり)
アーニー・エルスは南アフリカ出身なので、母国でのワールドカップ開催が気になっていたようですね。

タイガー・ウッズはマスターズ、全米オープンで私の予想よりもはるかに上位に来ました。それはさすがだと思いましたが、今回の記事で羽川さんがスイングの問題点を詳しく指摘しています。

まず、スイングがフラットになりすぎ、フォローとフィニッシュが外側(アウトサイド)に行きすぎていたという点について。

私はテレビでじっくり見ませんでしたので詳しくはいえませんが、これを聞くとバックスイングでインサイドに入りすぎていたのかなと思います。

つまり、かなりインサイドアウトのスイングになったので、軌道はフラット(クラブが横に寝たような形)になり、フィニッシュがアウトサイドになったのでしょう。

昔からタイガーはプッシュアウト(球が右に飛び出たまま、曲がらず戻ってこない)に悩まされていました。

上記のようなスイングだと、インパクトでフェースが閉じないと、プッシュアウトになってしまいます。

ところがペブルビーチのアウトは右側に行ってはいけないところが多く、プッシュアウトは致命的です。そこで、無理矢理に左に行くようにラウンド中に修正したところ、今度はチーピンが出たのでしょう。

チーピンとは、球が左に飛び出し、左に曲がるという困った球筋です。私も以前に、スイングを改造してボールの位置をかなり左のほうにしたところ、チーピンが出たことがあります。

日本勢はどうか

次に石川遼選手です。全米オープンは予選を2位で通過し、「優勝するんじゃないか」と期待させる素晴らしいゴルフでした。まあ、特にメジャー大会は最初のうちに上位に来た選手が最後まで好調が続かないことが多いので、そこが難しいのですが。

それでも、上位選手もオーバーパーしか出せなかったタフなコンディション下で、33位という成績はよく頑張ったと思います。コース戦略でも、ドライバーでなくアイアンをティーショットで使うなど、成長しています。

前にも書きましたが、セントアンドルーズはとなりのホールとの境目がなく、球を曲げてもフェアウェイをキープした感じになります。そのため、攻撃的な石川のゴルフに合っていると思います。

羽川プロの指摘されている体力の点ですが、一つは石川遼はほとんどの試合に出場していることもあるでしょう。ウッズはメジャーの前は出場試合を減らしたりしていました。

とはいえ、やはりスタミナが切れてしまっては、メジャーでは勝てません。石川も筋トレに励んでいるそうなので、今後はもっと期待できそうです。

薗田峻輔選手もすぐに優勝して、すごいですね。池田勇太選手は正確なアイアンショットが武器ですので、全英でもバンカーなどを避けていけば、爆発もあり得ると期待します。

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