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2011年全米オープンの結果と感想

2011年全米オープンの結果と感想


(11/6/20読売新聞夕刊から引用)男子ゴルフの今季メジャー第2戦、全米オープンは19日、首都ワシントン近郊のコングレッショナルCC(7574ヤード、パー71)で最終ラウンドが行われ、2位に8打差の首位で出た22歳のロリー・マキロイ(英)が4バーディー、2ボギーで回り、通算16アンダーの268でメジャー大会初優勝を果たした。
16アンダーは2000年覇者のタイガー・ウッズの12アンダーを更新する新記録(中略)。

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8打差の2位にジェーソン・デー(豪)、さらに2打差の3位にY・E・ヤン(韓国)ら4人が入った。
48位で出た石川遼は6バーディー、3ボギーでスコアを3つ伸ばし、通算2オーバーの30位だった。久保谷健一は6つスコアを落として通算13オーバーの68位。
(中略)初日から首位に立ち、36ホールでの新記録となる11アンダーで予選を突破。優勝はもう間違いないような独走態勢を築いたが、油断はみじんも感じられなかった。
4月のマスターズで4打差の首位で最終日を迎えながら、80をたたいて大失速したばかり。「最終日にどう臨めばいいかマスターズから学んだ。とにかく自分のゴルフをするだけ」と何度も口にしてきた。(中略)
2歳で40ヤードを飛ばし、9歳でホールインワンをしたという天才少年。2007年に18歳でプロに転向すると、翌々年に欧州ツアーで初優勝。
昨年5月には本格参戦した米ツアーでも1勝を挙げた。1メートル78、73キロと大きくはない体でよく飛ばし、よく耐える。(中略)逸材が、大記録とともに、ついにメジャーを制した。
渡米前の国内ツアーで2戦連続予選落ちしていた石川が、最終日に復調への手応えをつかんだ。(中略)ショットもパットも前日とは見違えるようなさえを見せた。
(中略)久保谷健一「いい球は出るが、3発に1発という感じなのでスコアにはならなかった」

全米オープン、私はほとんどテレビで観ることができませんでした。ただ、もう3日目あたりでマキロイの優勝はほぼ決まりだろうという、圧倒的なゴルフでした。

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マキロイは昨年辺りのメジャー大会で何度か上位に顔を出していたため、そろそろ優勝するかとは思っていましたが、予想以上に早くメジャーを制しました。

コースのコンディションがよく、ボールが止まりやすかったので、よいスコアを出せる環境ではありましたが、それでもマキロイの凄さは2位のデイと8打差という成績によく現れています。

メジャー大会で8打差とは驚くしかありません。

また、記事にもあるように、彼には油断がありませんでした。メジャー大会の後半になると、上位選手は追われるプレッシャーから崩れることが珍しくありません。体力の消耗もあります。

しかし、マキロイにはミスらしいミスはないどころか、逆にスコアを伸ばしていきました。完璧なゴルフでした。

マキロイのスイング

テレビでマキロイのスイングを何度か見た限りでは、くせのないきれいなスイングだと感じました。私の見たホールでは球筋はドローで、それも弾道の高めなハイドローでした。打ち出し方向は右だったので、軌道はインサイドアウトでしょう。

飛距離は300ヤードを超えていましたし、きっちりフェアウェイをキープしていました。これでは圧勝も当然です。

アイアンショットもかなり傾斜のあるフェアウェイから、ピンそばにきちんと寄せていました。

そして、マスターズで崩れた経験から学んでいるところも素晴らしいです。油断を見せなかったのはこうした経験があるからでしょう。ゴルフはメンタル面の比重が大きいので、ちょっとした油断が大崩れに繋がってしまいます。

2歳で40ヤードを飛ばしたというのもすごいですね。タイガー・ウッズも確か1歳数カ月でゴルフを始めたことを思い出しました。当初は欧州ツアーで活躍していたんですね。

ゴルフと身長

体格は178センチや175センチと言われています。石川遼の身長が174センチほどですから、確かに体格が優れているというわけではありません。

タイガーは180センチちょっとあり、フィル・ミケルソンは190近い背があります。

そして、ゴルフは身長が高いほうが有利と言われます。その理由を考えますと、第一に身長が高いことで遠心力が増して、飛距離を出せるからです。

第二に、これは筋肉を研究されている石井直方東大教授が書かれていましたが、身長が高いと、大きな体を動かすために筋力が必要なので、筋力も強くなるそうです。

まあ、ゴルフはそんなに身長による有利さはないスポーツだと思いますが、マキロイの優勝は体格の面で不利な日本人選手にも、メジャーで勝てるという希望をもたらしたと思います。

マキロイはこれだけのゴルフをすると、これからもどんどん勝ちそうな気がします。今後が楽しみです。

タイガー・ウッズ

ところで、かつて王者として君臨していたタイガーは、左膝と左アキレス腱の故障のために、休場しました。彼は左ひざを何度か手術しています。

ウッズもスキャンダルがあったり、マナーの悪さが目についたりしますが、それでも私は彼の活躍に期待しています。彼の素晴らしかったゴルフが目に焼き付いているからです。

ウッズも故障を直して、再起を図ってくるでしょう。新コーチのもとでスイング改造にも取り組んでいますから、ポテンシャルの高さもあって復活するのではないかと思います。

ただ、今回のマキロイの活躍を見ていると、タイガーも今後どれだけ勝てるのか、という疑問も感じます。もはやゴルフ界は群雄割拠の時代になった感があります。

石川遼は国内での予選落ちが続いて、かなりの不調のようでした。全米オープン前の日本経済新聞に掲載された羽川豊氏の記事では、スイング軌道がかなりインサイドアウトになっており、それが石川の不調の原因ではないかとありました。

その後彼のスイングが変わったのかは分からないのですが、復調の手応えを感じられたのはとてもよかったです。

遼くんも初日のスタートが池越えのパー3という難しい設定で、池ポチャをしてしまいました。しかし、その後、だんだんと調子を戻して予選を通過し、最後は30位という立派な数字です。

やはり彼はすごいです。

久保谷選手もがんばりました。予選を通過して、最終日はスコアを落としてしまいましたが、それまでのゴルフはよかったです。確かに毎回のようによいショットが出ないと、メジャーでは勝てないかもしれません。

今回のマキロイがまさにそんなプレーでした。

ヤン選手も3日目まで調子が良かったですね。アジア勢が活躍すると元気づけられます。

(日本経済新聞11/6/21から引用、マキロイの)22歳1ヶ月でのメジャー制覇は、過去80年間で1997年マスターズのウッズ(21歳3ヶ月)に次ぐ若さ。
メジャー3勝のパドレイグ・ハリントン(アイルランド)は「(18勝の)ニクラウスの記録更新を狙える潜在能力の持ち主」、前年覇者グレーム・マクダウエル(英国)は「次代のスーパースターだ」と絶賛する。
ラフは例年に比べ浅く、雨の影響でグリーンも止まった。攻撃的なショットメーカーにはもってこいのコンディションだ。4日間のパーオン率86.1パーセントは過去にない高い数字だ。
石川遼にとって、2年前のマスターズで同組で回ったマキロイのプレースタイルは目標でもある。「どんなショットでも振り切っている。フェアウェーに置きにいくことはしない」
(中略)石川の場合、ショットの良し悪しの差が大きい。「質」は高くても、あまりに不安定だ。今大会のフェアウェーキープ率は5割以下で、パーオン率もマキロイとは大違い。
ミスした時にうまくリカバリーできないとスコアを落とす。(中略)ショットの平均値を上げることが課題になる。
(中略)メジャー経験を重ねることで、ドライバー一本やりから、コースマネジメント重視の攻め方が自然にできるようになった。(以下略)

メジャー勝者もマキロイの強さを絶賛していますね。ニクラウスのメジャー優勝回数を超えるのは、今まではタイガー・ウッズだと思われていましたし、私もいけると思っていました。

しかし、ウッズには過去の強さはありません。そうなると、本当にマキロイが記録を塗り替えるのではないかと思います。もっとも、負けず嫌いのウッズも頑張ってくると思いますが。

石川遼とマキロイの比較

この記事には石川とマキロイの比較表も付いています。フェアウェイキープ率は石川が48.2パーセント、マキロイは64.3%です。

ラフが浅かったそうなので、マキロイもフェアウェイを外しても不利にはならなかったのかもしれませんが、やはりフェアウェイキープ率は高いに越したことはありません。

さすがに石川も2打に1打しかフェアウェイから打てないのでは心理的にもきついと思います。

そしてすごいのがパーオン率。石川は59.7パーセント、マキロイは86.1パーセントです。これはすごいですね。つまり、マキロイは3打に2打の割合でフェアウェイをキープし、そこから確実にグリーンを捉えたわけです。

ティーショットもよく、アイアンやアプローチも良かったというわけです。これでは大差がつくはずです。

平均飛距離は、石川が297.1ヤード、マキロイはなんと310.6ヤードです。

石川も300ヤード近いのですから素晴らしいのですが、マキロイはさらに13ヤード飛ばしているのです。信じられません。

この飛距離でフェアウェイキープ率も高いのですから、すごいとしか言いようがないです。13ヤード違えば、アイアンで1番手ほどはちがいますから、寄せるのも楽になります。

これを見ると、まさにマキロイは死角がなかったということになります。

上述のように遼くんはスイングがインサイドアウトになっていたそうですが、これも飛距離を伸ばすためのスイング改造なのかもしれません。

しかし、それによってフェアウェイキープ率が下がってしまっては、スコアメイクが苦しくなります。今後、石川選手が飛距離と正確性をどこまで両立できるかが、メジャー制覇への鍵となりそうです。

そのマキロイですが、いつも振り切っているというのはすごいですね。ショットが好調な証です。

確かに石川選手は、好不調の波が大きいです。これは飛ぶ選手の宿命でもありますが、マキロイは安定していました。

しかし、30位という最終結果は素晴らしいです。記事にあるようにコースマネジメントも進化しています。いつもドライバーを握るという姿勢は好きですが、やはりメジャーではコース設定がタフなので、ときにはフェアウェイウッドやアイアンでティーショットするのも必要です。

今回は、フェアウェイキープ率などの数字の差がはっきりと出ました。石川選手はこれを糧に、さらなるレベルアップを見せてくれるはずです。

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