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10年日本オープンの開幕前情報2 石川遼、池田勇太、薗田峻輔

10年日本オープンの開幕前情報2 石川遼、池田勇太、薗田峻輔


(日経新聞10/10/13から引用)(石川遼は)日々たゆまぬトレーニングで上体は筋骨隆々。平均飛距離は昨季の292.37ヤード(9位)から297.19ヤード(5位)に伸びている。
練習量を増やすことによって、ロングアイアンへの苦手意識も消えた。「3番、5番アイアンの精度は1年前に比べ変わった。サイドスピンが減り、ストレートボールを打てる。パー3はチャンスホールと思えるように」。

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コースマネジメントに対する意識にもずいぶん変化が見られる。(中略)「ドライバーだと難しくなりすぎるなら、ティーショットでアイアンもあり」。
プロ1年目は落下地点に池やOBゾーンがない限り、ドライバーを握ってなるべくグリーン近くに運んでいた。(中略)だが最近は、距離を残しても、フェアウエーから打つ方がバーディーの確率が高くなるなら刻むことも考えるという。
(中略)全米オープンで、トム・ワトソンはフェアウエーウッドなど自分よりも短いクラブでたびたびティーショット。「40ヤード先でも、僕がラフでトムがフェアウエーだと、僕のほうが倍以上難しかったり」。
ロリー・マキロイは5番ウッドで低い球を打っていた。タイガー・ウッズしかり。「刻むのは、長いクラブに自信があるから」。
今の石川も「ラフから7番アイアンより、フェアウエーから5番の方がピン近くへ行く」。ラフの長いコカ・コーラ東海Cでは地面すれすれにティーアップし、低い球を打つ練習に熱を入れていた。
「滞空時間が短いからケガが少ない」。
今大会でもフェアウェーキープのために0、2番アイアンや5番ウッドなどで弾道を抑えティーショットすることがあるだろう。
(池田勇太は)常々「点で攻めなければならないような、難しいコースが好き」と言っている。(中略)
飛ばす力があっても、あえて飛ばさない。自らのコースマネジメントに沿って、緻密な計算をして攻めるのがプレースタイルだ。
平均飛距離とフェアウェーキープ率をポイント換算した「トータルドライビング」が1位タイ(2009年は4位)というのは、それを物語る。
(中略)今季プロデビューしたばかりのルーキー、薗田峻輔(21、明大3年)の活躍はめざましい。
(中略)177センチ、86キロ。腰回りが太く、安定した下半身から力強いショットを放つ。石川にとってはジュニア時代からあこがれの先輩。
「手首が強いし腕力もある。アイアンで逆風の中、低く抑えるショットはほかに誰もできなかった」と話す。
(中略)ミズノよみうりCでは「8割スイング」でフェアウエーキープを心がけ、出場5戦目で優勝、全英オープン切符まで手にした。
飛距離を抑えてでもフェアウエーキープを優先。それがトータルドライブビング1位タイにつながっている。(以下略)

続いて若手選手の紹介です。まずは石川遼。そういえば彼も、「ハニカミ王子」と言われなくなりましたが、王様になったからでしょう。

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ただ、この王様は自信過剰にならず、常に向上心を持っている所が素晴らしいです。

石川遼の努力

石川は試合が終わった後も、練習場に直行して球をたくさん打ったり、筋力トレーニングに励んでいます

傍目にも分かるほど、体ががっしりしてきました。その甲斐あって飛距離が5ヤードも伸びたんですか。

プロ選手はスイングも質が高いので、そこから飛距離を伸ばすのは並大抵のことではありません。まさに彼の努力の賜物だと思います。頭が下がります。

ただ、石川選手もテレビCMにもたくさん登場していますし、海外メジャーにも出場しています。鍼治療で体のケアを心がけているそうですが、それでもオーバーワークにならないように気を付けて欲しいと老婆心ながら思います。

スポーツ選手の故障は過労から起こりやすいようです。もちろん専門家のアドバイスを受けてトレーニングをしているとは思いますが、特に筋トレはやり過ぎると筋肉を痛めます。

彼はまだ若いので体力も充実しているので大丈夫とは思いますが、休むことも戦いのうちですから。

飛距離は297ヤードと、300ヤードの大台に近づいています。このままなら大台に乗るでしょう。そうなればいよいよ海外のトップ選手と互角になりますね。

ロングアイアン

ロングアイアンについては、石川は最近よく使っています。彼の尊敬するタイガー・ウッズが多用していることもあるかもしれません。

今回の舞台のように、フェアウェーが狭く、ラフが深いコースですと、どうしてもフェアウェーキープを優先することになります。ラフに入れてしまうと大変だからです。

こういう場合、ドライバーでかっ飛ばすのは危険な場合も多いです。ドライバーはロフト角が小さいので、サイドスピンが多くなって球が曲がりやすいからです。

それに、アイアンと違ってバックスピンもあまりかからないので、ボールがよく転がります(ランが出る)。

フェアウェーが広いコースならそのほうが飛距離を稼げてよいのですが、今回はそうではありません。すると、飛んだのはよいがライの悪いところに行ってしまったり、ラフに入ったりするのです。

そこで、フェアウェイウッドやロングアイアンが活躍するのです。石川の使う0番アイアンは250ヤードほど飛ぶそうなので、立派にティーショットで使えます。それだけ飛ばせる石川がすごいのですが。

3番や5番アイアンの精度が高くなったのも強い武器になりますね。この番手でストレートボールが打てれば、かなりコースを点で狙えるようになります。

石川遼は5番でどれくらい飛ばせるんでしょうかね。190ヤードとか200ヤードほどでしょうか。ということは長めのパー3も確かにチャンスホールになります。

長いパー3

私が知るかぎりではパー3は海外メジャーでしたか、230ヤードほどのホールもあります。一方、すごく短いのはペブルビーチでしたか、海越えのホールで100ヤードもないところがありました。

この短い海越えのホールは、私もパーなら取れるんじゃないかと思ってしまいましたが、やはり海があるというだけで心理的なプレッシャーを感じますし、風も強いんだと思います。

さて、パー3は距離は短くても池やバンカーが効いていて、プロでもパーがやっとということも少なくありません。ショットの正確さがもろに問われます。

その点、5番アイアンなどが正確に打てれば、これまではパー狙いだったホールでもバーディーを狙えます。それはスコアアップにもつながります。

こうして見ますと、石川は飛距離も伸びて、さらにアイアンの精度も高くなっています。これなら日本のみならず、海外メジャーでもさらに上位に行けるのではないでしょうか。

石川のコース戦略

以前は石川遼も、ほとんどのホールでドライバーを握っていました。それが彼のこだわりでもありましたし、見ている私もその潔さが好きでした。

ただ、この若さあふれるプレースタイルだけでは、国内外のメジャー大会では苦戦するだろうとも思いました。

なぜなら、コース設計者はドライバーで飛ばしてくる戦術を封じるために、落下地点あたりに罠を仕掛けるからです。具体的にはバンカーやラフを設置したり、フェアウェーに傾斜をつけてラフの方に転がるようにしたりといった具合です。

石川は片山晋呉たちが日本オープンでクラブバッグからドライバーを抜いたとき、「あり得ない」と思ったそうですが、私は高等戦術だと思いました。

例えば自分がショットの調子がよくて連続バーディーでも取ると、「このホールは勢いに乗ってドライバーで行こう」ということになるでしょう。あるいは、他の選手が好調なのをみると、「俺もドライバーで差をつけてやる」と考えがちです。

もちろんそれが上手く行けばよいのですが、メジャー大会はそうは行かないことが多いです。その点、ドライバーが手元になければ使いようがありませんから、ドライバーで無理をして調子を崩すこともないわけです。

例えば私たちアマチュアでも、フェアウェーの狭いコースをラウンドするときには、ドライバーを抜いてフェアウェイウッドやアイアンでティーショットをするのはよい方法です。

これならすごくいいスコアは出せないかもしれませんが、大きく崩れることはまずないはずです。フェアウェイの狭い難コースでも、その分コースの距離はそんなに長くないはずですし、フェアウェーをキープしていけば、パーやボギーで上がれるはずです。

さて、石川遼も海外メジャーも経験して、先輩たちのコースマネジメントに学ぶことが多かったようです。トム・ワトソンは最近も全英で上位に入りました。

もちろん石川のほうがワトソンよりもはるかに飛ばせます。それでもワトソンはフェアウェイウッドなどでティーショットしたんですね。この狙いは、短いクラブのほうが曲がっても曲がり幅が小さいということもあったでしょう。

また、石川が語っているように、フェアウェイが広かったりハザードがないような安全なところを狙って打っていったのだと思います。確かに飛ばせてもラフに入ってしまっては仕方がありません。

ロリー・マキロイが5番ウッドで低く打ったというのは、風対策だと思います。さすがリンクス慣れしている英国選手です。

低いティーアップ

次に、石川のティアップについて。ティーアップは高くすれば高弾道になり、低くすれば低弾道になります。ティーが高いということは、クラブフェースがアドレスの位置を過ぎて、上向き(アッパーブロー、アセンディングブロー)になったところで打つからです。

理屈の上ではティーを高くすればするほど打ち出し角度が大きくなるので、飛ばせます。ただし難しいですし、テンプラの原因にもなります。

テンプラとは、ティーアップした球が非常に高く上がって、距離が出ないショットです。これはティーが高すぎて、ボールの下を叩いてしまうのが原因です。

私は自分がティーショットで何度も失敗した苦い経験から、ティは低めにしています。このほうが私は安心して打てます。その分低弾道になって飛距離はそんなに出ませんが、ナイスショットの確率は高まります。

滞空時間が短いからケガ(失敗)をしにくいというのは、高弾道ですと滞空時間が長くなり、風の影響を受けやすいからでしょう。

石川選手はとても研究熱心なので感心します。低弾道のショットなどプレーの幅が広がっていますので、国内外のメジャー大会での活躍が期待できそうです。

池田勇太

次に池田勇太です。彼は海外メジャーでも大きく崩れずに、上位に入っているのですから大したものです。

点で攻めなければいけないような難コースが好きだそうですが、まさに彼のプレースタイルにあっています。ちなみに私もプロの試合では、こういう難コースが好きです。自分がプレーするのは嫌ですが(笑)。

飛ばせるのに飛ばさず、正確性を優先するというのは抑制の美学を感じます。池田選手が大きく崩れることが少ない理由もここにありそうです。

トータル・ドライビングが1位ですか。賞金ランクの上位に来るはずです。トータルドライビングは、「飛ばせて、かつ曲がらない」ことを示しています。いわばゴルフの理想形ですね。

平均パット数も5位ですから、飛んで曲がらず、パットも入るという強者ぶりです。

薗田峻輔

薗田選手は明治大学に在学しながら、プロデビューをしたんですね。学業もあると、そんなには試合に出続けるわけにはいかないかもしれません。

しかし、体力の充実した今の時期に、活躍しないのももったいない気がしますしね。

そういえば石川遼も、プロデビューをするときに、タイガー・ウッズなどの選手が「大学に行ったほうがいいのでは」とアドバイスしていました。これは難しいところです。

高校を卒業してすぐにプロになるというのは若さを生かせる反面、大学などで学問をするチャンスは失ってしまいます。

最近は野球やアメリカのプロバスケ、NBAなどで18歳でプロになる選手が増えてきました。ただ、若くして大金を稼ぐことで、逆に人生を狂わせる可能性もあります。

そう考えると、薗田選手のように大学に行き、途中でプロになるというのはバランスがとれているのかもしれません。

薗田選手はがっちりした体格なようです。ボディーターン・スイングは上半身と下半身の捻転差をエネルギーとしてボールを飛ばしますので、腰回りの筋肉がしっかりしている方が、より遠くへボールを飛ばせます。

おまけに手首も腕力も強いそうですから、深いラフにも負けないでしょうし、故障もしにくいと思います。

逆風のときに低い弾道にするショットについて、こういうショットはパンチショットと呼ばれ、アマチュアゴルファーでも打つことができます。

打ち方は、ボールをいつもより右に置いて、ハンドファースト(ランニングアプローチを打つときのフォームで、自分から見てグリップがボールより左に来る構え方)で打ちます。

すると、低い弾道で力強いショットを打つことができ、風の影響を受けにくいです。反面、ボールをフェースで押しつぶすように打つので、飛距離が劣ります。

薗田はこうしたショットを、飛距離をあまり落とさずに打てるのかもしれません。今後、全英オープンなどの風の強いトーナメントで活躍が期待できます。

プロ転向後、開幕戦から2連続予選落ちをして、いわばプロの洗礼を受けた形です。しかし、そこで学ぶ所があったのでしょう。フェアウェーキープをするためにマン振り(思い切り振る)のではなく、8割のスイングをしたそうです。

これはアマチュアゴルファーにも役立ちそうですね。たとえスイングの大きさを変えなくても、軽くスイングするだけで正確性がアップし、飛距離も逆に伸びるということはよくあります。

これは、飛ばそうとしないのでグリップや肩などから余計な力が抜けるからです。余計な力が抜ければ、正しい形でインパクトできますし、ヘッドの走りもよくなるからです。

そして5戦目にして早くも優勝したのですから、ただ者ではありません。

記事によると、ツアーでの先輩、石川遼の活躍が刺激となって、プロ転向を早めたそうです。国内、海外メジャーでの活躍を期待します。

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